1991年

ファティーとの出会い

正月明けに、かみさんが仕事先から、
3匹の子犬を連れて帰ってきました。
茶色が2匹、黒が1匹、いずれも
毛がフワフワ、モコモコで可愛い
3匹飼うわけにもいかず、
黒い1匹を買うことになった。

暑中お見舞い申し上げます

我輩は、犬である。 名前はファティー
1月のある、寒い日に女将さんに貰われてきた。
僕を一目見た、女子高生が、「oh!fatty」と叫んだ。
それがそのまま名前になった.。
僕は、夜よく泣いた。女将さんは、「うるさい!」と、
大声で怒鳴る。
女将さんの声のほうが よっぽどうるさいと思う。
旦那は、寂しいかと言ってラジオを小屋に入れてくれた。
気持ちは嬉しいが、これにはまいった。
女将さんは、パート、ボーリング、英会話と忙しい。
「受験生は、犬と遊ぶひまは無い」と言って女子高生は、
相手にしてくれない。
旦那は、時々散歩に連れて行ってくれる。
始めは僕も元気だが、
30分も走り続けると嫌になり、目で合図を送るのだが、
無視して、僕を引きずるようにして走り続ける。
散歩が終わればヨレヨレだ。
ひょっとして、僕とフルマラソンを一緒に走ろう!
何て考えているのでは
あるまいか。困ったものだ。
朝、暗い内から車にボートを積んで、
ブラックバスを釣りに出かけてしまった。
今日も女将さんの大きな声が聞こえてくる。
まずは、平和らしい。
   体重18kg黒の毛皮をまとった僕は、暑さに弱い。
皆様のご健康をお祈りいたします。
1991年 盛夏           犬のファティーより