この世界なんて

願えば消えてしまうような

儚い世界だというのに


























暁霧-1-

























東方司令部にいたときにはもっとゆったりと時間が流れていたような気がする。

今日も慌ただしく事件だテロだと中央では軍人たちが走り回る。

もちろん自分たちも例外ではない。上から回ってきた仕事について地図を前に作戦会議中。

中央司令部からあまり遠くない場所にその廃墟はある。テロリストたちはそこを拠点としていた。

そもそもそのようなところを残しておく中央が悪いのだと思う。

「中央での初任務がこれかよ…。見事な嫌がらせだ」

「そのようだな」

「敵が多いねぇ」

喉を鳴らして笑うが今回の命令ははっきり言ってかなり危険だ。先程から警鐘が物凄い勢いで鳴り続けている。

「まず俺が入る。次にハボック少尉とブレダ少尉の隊が入る、ってのでいい?細かい作戦は見取り図が来てから決めよう」

異変を察知されないようにいつもと同じ調子では言う。

少し考えた後でロイは頷いた。

「それが今のところ最良の方法だな」

「ホークアイ中尉は外に逃げる奴らを頼む。んで、ファルマン准尉とフュリー曹長」

二人は敬礼でそれに答える。

「君たちは外でロイについていてくれ。もしかしたら作戦の変更をしなきゃいけないかもしれないからね」

何だか嫌な予感がするから。

は頭に手を持っていく。誰も、傷つかなければいいのだが。
























「3、2、1、突入!」

辺りに響き渡る爆音。

は間一髪入れずに廃墟に飛び込んだ。

廃墟といっても小さな家屋ではない。過去には何かしらも集会に使うことのできるような広間もある。

ロイを狙うとしたら二階か、昔大広間だった場所を抜けたところにあるバルコニーか。

は自身の気配を皆無にして中の様子を伺う。

どの道やらなければならないことは同じなわけだが、まずは一階の制圧。

は外で待機するハボック少尉とブレダ少尉に入り口には異常なしと合図する。

二人はそれぞれの部隊を廃墟に侵入させた。一階は彼らに任せては二階に向かう。

一歩一歩慎重に階段を上ってきたが、ふいに聞こえてきた銃声が二階からのものであったためさらに感覚を研ぎ澄ませる。

下では激しい銃撃戦が繰り広げられているようだ。

大広間として使われていた場所には元どおりとは言えないが用をなす程度の扉がまだ残っていた。

扉を蹴り開けたは一度身を退き様子をうかがう。

「隠れていないで出てきたらどうだ?」

二人分の気配を感じる。

「な…」

もう一人は小さな少女だった。

何だってこんなところに子供が…。

の銃を握りしめる手に力が入った。

「子供を解放しろ!」

声を荒げるの耳にすすり泣く声が聞こえる。

「早く出てこないとこいつを撃ち殺す」

「よせ!」

は反射的に飛び出した。昔の自分なら絶対にあり得ない行動だった。

「こんなにも上手く気配を消せる人間がいたとはね…」

背後には巨体の男が鈍器で肩を叩きながら気分の悪くなる笑みを浮かべていた。

フェリックの鋭い眼光に一瞬ひるんだが形勢では自らの方が優勢であると判断したようで再び余裕を見せる。

「なるほど、最初から俺が狙いだったってわけか…」

「その通り。俺たちの間では中央にいる軍人の中でおまえが一番危険だともっぱらの噂でね」

二人だと感じていた気配が何人にも増えていく。

「だからさっさと始末しちまおうってことになったのさ、光の獅子さんよ」

は素早く手を合わせて一瞬で少女の前に移動した。この場合、視界がどうこう言っている場合ではない。

少女にシールドをかけて拳銃を弾き飛ばし、一気に顎を蹴りあげた。一瞬の出来事になすすべなく倒れこむ。

「どけー!」

俊敏なについていけない巨躯の男は見事な蹴りによって吹き飛ばされた。

「大丈夫か!?」

「ん…」

涙を拭う少女を物陰に隠す時間があったことが唯一の救いだ。その際に隙を見て逃げるようにと耳元に囁いておいた。

大広間の真ん中に立ち、下卑た笑いで得物をちらつかせる者達を迎え撃つ。

集団でかかってくるのが彼らの得意技であり、もちろんこのような場面には幾度となく遭遇した。

身軽に避けながらなんとか隙を作ろうと努力はするがさすがにこの人数では厳しいものがある。

「ったく…!」

「大人しくしろ!」

「俺中身は大人じゃないから、ね!」

いきなりの中で一段と大きな警鐘が鳴り響いた。バルコニーに意識を向ける。

明らかに銃口は下階を狙っていた。はナイフを錬成し、亡き親友が得意とした投法で二本を放つ。

命中したことを確認した瞬間急に体を襲った一瞬の痛み。

自分では何が起こったのか全く理解できなかった。
































あとがきという名のいいわけ

あっはっは、やっちゃったw

…すんません、これやらないと次に進めなくて(自分の中で)

この反動でギャグを書きたくなるわけですがやっぱりあっちの方向に行きますねw

これを書いていた時点で既に頭の中はギャグだらけでしたから。

どう襲わせ…ゲフンゲフン。

や、もちろんあっち系に突っ走ったりはしません。

…多分。

と、とりあえずどこまでセーフか暇がある方は拍手でお知らせくださると嬉しいです。