情報誌 暮音小路 8号 

2001年8月1日発行

■平成13年度山口まちづくりセンター総会報告■

 5月26日(土)午後5時より平成13年度総会が出席者、正会員29名で菜香亭にて行われました。
議題としては平成12年度事業報告、平成12年度収支決算、平成13年度事業計画、平成13年度収支予算、役員改選の議事が提出され原案どおり可決されました。


 役員改選では、センター長に徳田勉氏、副センター長に小山哲彦氏、内山秋久氏がそれぞれ再選され、嶋田日出夫氏が新たに理事に就任されました。
 また、議長がその他の審議事項について会場に求めたところ、中園眞人理事より、まちづくりセンターの準会員の年会費を学生や主婦など幅広い層に広げるため、現在の6,000円から3,000円にする改正案が提出され満場一致で可決承認されました。
 総会終了後、懇親会が出席者、20名で開催され、会員どうしの情報、意見の交換などが行われ午後8時30分に終了しました。


■平成13年度部会活動予定■

 

◇民家再生部会     前田 哲男

目的

民家再生を広く普及させるための運動を展開する

1、 解体されようとしている古民家に関する情報収集
2、 民家再生の専門家(設計者・施工者)を育てる活動
3、市民とともに民家再生を考える活動
4、市民とともに民家バンクを考える活動

 上記の4つの活動はこれからも継続していきますが、本年度については1と4に関係するものとして、古民家のデータベース作成とその公開を視野に入れた活動を展開していく予定です。
解体されようとしている古民家、公開に同意された古民家情報をホームページで公開することについても考えています。


◇ハウジングアドバイス部会     内山秋久


 過去3年間は住まい講座を中心に活動してきましたが、今年度は3月に開催したオ−プンハウスの反響が大きかったので、夏以降5〜6回のオ−プンハウスを開催し、会員のこだわりの住宅作品を一般の人に紹介し、それに関連する住まい講座を平行して5〜6回開催予定です。また、部会として県内の建築材料・素材の住まいにおける活用方法の研究(例えば 美祢の石・市内の器工房作品・木材)に取組みます。興味のある方は部会活動に参加下さい。待っていますよ〜。

※部会は毎月第3火曜日19:30〜 約2時間


◇やさしいまち研究部会     小林裕一


 本当に人にやさしいまちとはどんなまちなのか?をテーマに、今後活動を続けていく予定ですが、そのなかのひとつとして「ひとにやさしいまち点検」を行います。これは市内のまちなかをいろんな人にも参加してもらい、歩きながら点検していこうという試みで、バリアフリーの視点だけでなく景観や公共設備の整備状況なども視野にいれて点検を行いそれをマップにまとめる予定です。それを市に報告して今後のまちづくりの参考にしてもらうという活動です。


◇山口型住まい部会     小山哲彦


 甦町屋プロジェクトの主舞台となった舛本邸の家主は東京にお住まいの為、銭湯小路には居住者がおられない状態であったが、仕事をリタイアされた現在、ふるさとであるこの地での生活を検討されている。甦町屋プロジェクトはそもそも「町の記憶」として舛本邸を何らかの形で残していこうという気持ちの表れでもあったが、いろいろ形への変身は私たちを楽しませてくれた。
 山口型住まい部会での提案は、ただ残してほしいという願望だけでなく、居住性を考えた現実的なイメージ作りを模索するものである。本年度の活動方針としては、舛本邸の具体的な平面計画、本体部分の改修計画素案作り、概略の予算案を併せた舛本さんへの基本方針の提示を考えている。


◇町なか住まい研究会     中園眞人


 中心市街地への住み方の提案の幅を広げるため、スケルトン定借だけでなく、定期借家を利用し、空家の町屋を借りて住めないものか研究を進めています。部会名も「スケルトン定借研究会」から改名しました。


○定期借地スケルトン分譲住宅の供給計画策定支援

 最新事業手法を用いて、街中に集まって住む住宅を建設し、中心市街地の活性化を目指します。13年度は市内の空地・駐車場調査による適地選定・モデルスタディを行い、地主さん向け講座を開催します。


○定期借家方式による民家再生プロジェクト

 定期借家契約により居住期間を保証し、借主が自己費用で街中の古い空家となった民家をリフォームして住む ことを支援するプロジェクト。本年度は市街地の空家調査を行い、定期借家事業に適した町屋を選定、家主説明会を開催しセンターHPで入居者募集を開始したいと考えています。


◇アートふる山口部会


 「アートふる」は、「天から降る」「full:いっぱい」からとった、歴史・文化・伝統・創造というアートであふれているという意味の造語です。「地域の個性を尊重」「未来へつなぐ」「手づくり」の三つをコンセプトに、山口市の良さを再発見し、活力のあるまちづくりへとつなげることを目的としています。歴史と自然に育まれた「一の坂川」から「竪小路」にかけての地区を会場とした、市民による手作りの催しです。この地区の一般民家やお店を美術館にみたてて、思い出の品や宝物などを公開展示する「小さな美術館」を中心に、魅力的なイベントがたくさん開催されます。第6回アートふる山口は2001年11月3日(土)10時から17時まで、11月4日(日)10時から16時までの開催予定です。皆さん、どうぞご参加ください。


◇一千年の西の京部会     入交知則


 「一千年の西の京」(平成11年3月大内文化まちづくり研究会作成)に研究報告された、大内文化の薫りのする町の活性化をめざす事業を実現するために、官民協働の体制を目標に、行政事業の補完や民主導の事業を進める組織づくりを検討する。併せて、「本来、まちづくりはそこに住む人が主役であるべき」との考えから、「大内文化特定地域」(上記報告書に掲載)の住民との対話や市民の参画による「活力あるまちへの再生」を進める目的をもつ。
 今年度は、山口市からの委託事業を中心に調査を進める。


◇街なか大学部会      嶋田日出夫


 市民、企業や大学、学生などが一緒になって、積極的に企画運営に参加する組織を立ち上げ、多彩な方式によるゼミナールを街のなかの様々な空間・建物を利用して行う市民が自らつくる市民のための「街なか大学」を開校する。ゼミナールの形態としては、地域の抱える問題点や課題を取り上げて解決策を探るゼミ、教養や知性を高めるための生涯学習ゼミ、日常生活の中で直面する疑問に答えるゼミを中心として、市民を対象に受講者参加型ゼミナールを開催する。


◆◇ INFORMATION ◇◆


◇新部会紹介


一千年の西の京部会

 「一千年の西の京部会」とは・・・
「大内氏の時代から今に500年そして未来に500年」
山口市内には数多くの文化遺産が点在し、特に大殿地区には大内氏時代の遺跡や遺構が数多く存在しており、人々の暮らしの中には伝統文化や芸能、人情が脈々と受け継がれています。こうしたハード、ソフト両側面の財産を次の時代に継承するために、ここに暮らす私たち住民が自分たちの手で自分たちのまちづくりを推進することが求められます。そして商工分野、文化、芸術分野を中心とした新たな事業の展開を、意欲溢れる企業家の方々とともに、官民一体、協働で行なう仕組みを作り、実行して行きたいと考えます。
 「一千年の西の京部会」は、未来に向かって羽ばたきたいと考えるすべての人達が夢を実現するための部会です。西の京山口は、大内氏の最盛期から500年の歳月を経て今日があります。その一つの通過点に立つ私たちは、過去から引き継いだ歴史、文化、自然、人情などの美しく大事なものをこれから先の500年へ引継ぎ活かしていく責務があるのです。

◇「やこねっとマガジン」を創刊しました


 市民まちづくり情報センター やこねっと(http://www.pasola. net./~ycnet)では、この度まちづくりをテーマとした情報誌「やこねっとマガジン」を創刊しました。市広報広聴課からの委託事業の一環で、3千部作成し、現在公民館等の公共施設にて無料で配布しています。年に1度の発行ですが、NPOについての情報やまちづくりに携わっている市民のインタビュー等を掲載しています。
 また、7月より月に1回のペースでマンスリー版も発行することになり、まちづくりセンター会員の方には、暮音小路に同封する形でお届けすることになりました。ホームページと同じく、地域の身近な情報を発信していきたいと思いますので、ぜひご覧ください。

※マガジン創刊号をご希望の方は、山口まちづくりセンターまでご連絡下さい。

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