「山口砂金研究会」

2016年夏 北海道遠征(その2) 

yuubariさんたちとの楽しい砂金掘りを2日間過ごした後、ふと自問自答した。「このまま、 yuubariさんたちのご厚意に甘えてばかりでいいのか」「いや、そんな甘い考えではだめだ!北へ向かおう!!」ということで、元気をつけるためにひま わりを見て、北へ向かった。
雨竜川は濁流だったので、支流に活路を求めた。そして、一度行ったことのある川に行き、白4、赤1の サンプルをチャチャッと採り、流し堀りのような土木工事のまねをして写真撮影。
雨竜川のダムとはどんなものかと見に行くと、画像のようなありさま。こりゃ、しばらく本流で掘るのは 無理。
ということで、3年前の宿題をするため、幌加内へ向かう。途中の広大なそば畑をしばし眺め、砂金掘り ができる幸せをしみじみ感じた。
そして、3年前、途中で断念した場所へ向かう。
しかし、いきなり車が大量のアブに囲まれた。ドアを開ける勇気が湧かない。このまま次に移動しよう か・・・と弱気になったが、それでは今回の遠征の目的が達成できないので、車内で装備を整え、気合いを入れて社外へ出た。
川は、盤があちらこちらに出ていた。流れは急だ。多くの人が入っており、なかなか難しい場所だと聞い ていた。また、有名な夕陽標本店店主のSさんが掘ったであろうと推測される跡、かなりの面積の岩盤が河床に露出していた。と、そのとき、背後に動く気配を 感じた。思わずスプレーに手を・・・・・かけるような余裕がなかったが、幸いにもシカだった。が、アブの攻撃、熊の見えないプレッシャー、体中から流れ出 る汗、そして、どこを掘っても見つからない砂金・絶望感。宿題は、永遠の課題と変化していった。さらに、追い打ちをかけるようにふらつく足下、こけそうに なった。さらにさらに、この日は予定していた温泉が休み!!最悪。意を決して、さらに北へ向かうこととなった。北の方にはgarimpoさんがいるので、 久しぶりに会いにいこう!!
途中、Yさんおすすめの朱鞠内湖に立ち寄る。話の通り、日本ではないような美しい光景が目の前に広 がった。少し心のパワーが回復。

この遠征で初めてのキタキツネとの遭遇。
ということで、中頓別町まで来ちゃいました。せっかくなので、体験場へ。川からパンとかっちゃを持っ た人が上がってきたので、「砂金、採れますか?(砂金がたくさん採れましたか)」と聞くと、「遅すぎるよ、もう少し早かったら採れたのに。」「???」会 話がかみ合っていないので、そのままライダーハウスに向かう。
すると、朝、分かれたTさんがそこにいた。ライダーハウスの場所がわからなくなり、またしてもTさん のお世話になる。garimpoさんたちはお風呂で留守だった。
 ここに来るのは9年ぶり。前回は息子と自転車旅の途中に立ち寄ったのだが、そのときにTさんと出 会っ たのが初めて。そして、今回は2回目。ここにいる人たちは初めて会う人がほとんどなのに、なぜか会話が弾む。部屋に入ると、「砂金の人?」「はい」。
 ここ で、いろいろな人から話だけは聞いていたが、直接会ったことのない、Fさんと出会う。不思議な人だった。自由な人だった。楽しい人だった。知性を感じる人 だった。でも、私に悪魔のささやきをした人でもあった。「電話しちゃえば、山kobaさんも楽になれますよ!!」。
 その夜、今日の出来事、雨竜川の濁流のことや幌加内でのことを話した。すると、「砂白金なら詳しい人がそこにいるよ」といわれ、振り返ると、先ほど体験 場であった人 がそこに。Tさん「えっ、知らなかったの?」「私「知らないよ、教えてよ!!」そう、夕陽標本店店主のSさんがそこにいることを知らず、Sさんの話をして いた私であった。だが、Sさんはきさくに話してくださり、ありがたかった。
 2001年に中川町郷土資料館で留萌に住むSさんというひげを蓄えられた方に出会い、息子がアンモナイトの化石をいただいたことがあった。もしかした ら、そのときのSさんが目の前のSさんと同じだとすれば・・・・。15年ほど前のことを持ち出し、困惑されたであろうSさん、大変ご無礼をいたしました。 またお会いする機会を楽しみにしております。
前夜は、楽しいお酒を一人でたくさん飲んだらしいがよく覚えていない。翌朝は、ラジオ体操に参加し た。なんと、フルバージョン。第1、間の運動、第2。
そして、この日はgarimpoさんと一緒に砂金掘り。2003年に新十津川で初めて出会ってから早 13年。こうやって、一緒に気合いを入れて砂金掘りをするのは実は初めて。
2人で岩盤を掘り広げるのも初めての経験。
こんな感じでスルースをセットした。私の間口の広い自作スルースを見てgarimpoさんが一言、 「強欲スルースです ね。」
翌日は6:30に出発。Tさんと夕陽標本店店長のSさんに見送っていただき出発。途中、どこかへよろ うかと 考えていたとき、ふと頭に浮かんだのは・・・・そういえば、サルナシさんが熱中症になりながらさまよった川が途中にあるはず。しかも、メールによればサル ナシ さんが見事なさ白金を採ったらしい。行くしかない。
事前の調査なし、しかし、場所を聞くのも砂金を探す楽しみがなくなるので川の名前だけを頼りにその川 へ向かう。砂金が掘れそうな場所を探すのに約1時間かかった。ようやく掘れそうな場所を発見。だか、そばの橋の名前が何やら気にかかった。河床は一面岩 盤。ミズはやや茶色だが透明であった。採れるかな?約1時間粘ってみたが、今の自分の力では無理そうなのであっさりと撤退。「隊長、わたくしにはまだ分不 相応の場所でアリマス。(サルナシさん風)」
ということで、YSG副会長のリクエスト(指令)により、旭川の茶楽のラーメンの味の調査に出かけ た。空腹と も相まって、非常においしかった。そういえば、最近の食事は自炊かコンビニ弁当ばかりだったよなぁ。そして、そのままmorimoriさんの家へ向かう。
翌朝、え〜のさんがmorimoriさんの家に来られるということで、それまでしばし世間話。そこで ふと思い出した。数日前のTV「秘密の県民ショー」で北海道民はヤマワサビが大好きという放送があり、副会長からヤマワサビ購入のリクエスト(指令)が出 ていた。しかし、いろいろ探すものの、ヤマワサビなるものは発見できず。そこで、morimoriさんに訪ねると、「うちにあるよ。」「すったものもある から食べてみる?」朝食時にご飯にのせて頂くと、ご飯が進む。ということで、近所の知り合いの方がヤマワサビを植えておられるということで、もらいに行っ た。
ぱっと見の葉の様子は細長いゴボウの葉。主根部分は・・・・ゴボウ。しかし、すり下ろすとあら不思 議、わさびのつんとした刺激が。
お昼をごちそうになり、一路大樹町へと向かう。実は、台風の接近の様子とフェリーに乗る日が微妙な感 じ。本州に戻ると、次のプログラムがあるので、絶対に本州に帰らなければならない。ということで、1日予定を早めた。そして、17:30ごろ体験場に到 着。せっかくなので、少し砂金掘りでもしようと思ったら・・・・なんとそこに、見覚えのある車が2台。yuubariさんとYさんがそこにいた。なんたる 偶然。
翌朝、yuubariさんに案内をしていただき、浜砂金を採りにい行く。「へぇ〜、これが有名な○○ か。」産地は今までの浜砂金と同じようだが、先人たちのがんばった跡がすごかった。
その後、皆さんと別れて山奥深くに一人で入る。とはいうものの、道がよくわからなかったので、 morimoriさんに教えていただきながら、おそるおそる車を走らせた。最後の林道からそれる道の轍が深すぎたので、車をおいて川へ向かう。
広大な河原の中を優雅に流れる清流。いい感じ。しかし、ここは野生動物の生息地である。有名な場所な ので、誰か一人ぐらいはいるだろうと思ってきたのだが、あいにくこの日は砂金関係の研究会の総会があるらしく、誰もいなかった。それにしても、初心者が一 人でここに入るのは危険である。また、とることさへ難しいであろう。当然私も、北海道の人たちのような方法では採れない、とる時間がない。ということで、 いつものやり方でサンプルゲット。砂金掘りで一番大切なことは、たくさん砂金を採ることではない、無事に帰るということである。
そして、体験場に戻ってきた。すると画像のような看板発見。砂金掘り師たる者、節度を持ちたいもので ある。とはいうものの、1,2日ぐらいなら問題がなさそうなので、掘らせてもらおうと河原へ向かう。
体験場には、揺り板を持った方が4名。一生懸命揺り板を揺すっておられたので「採れますか?」と聞く と、採れないとのこと。話には、ここにはインストラクターの方がいらっしゃるということだったが、今日は、例の総会に参加し、留守らしい。
そういえば、私の砂金掘りも大樹町の体験場で始まり、初日の午前中は指導なしでゼロに終わったことを 思い出した。そこで、勝手にインストラクターを買って出た。掘る場所や揺り板の使い方などを実演しながら説明した。すると、ぽつりぽつりと皆さん、砂金が 採れ始めた。「まあ、今日の砂金掘りは、インストラクターの駄賃だね。」
翌朝、苫小牧港に向かうが、もう1カ所ぐらい掘れそうな時間がある。そうだ、すごいことになっている という噂の川に行ってみよう。ということで、カーナビに目的地をセット、ゴー。なるほど、今まで行ったどの場所よりもアクセスが容易だ。川に降りる。すご い。オーバーハングが半端ない。うかつに掘れば、上が崩れて埋まってしまう。先人たちの掘り残しをスポイトで回収してサンプルゲット。
以上で、今回の遠征の砂金掘りはすべて終了。途中、幸福駅の付近を通ったのでよってみたが、いつの間 にか商業化され、どこにでもあるような「恋人の聖地」化していた。
初めての苫小牧出航だ。しかし、港の周辺には何もない。なんとかセイコマを探しだし、出航準備完了。 ありがとう北海道、ありがとう出会った人々。再びこの地を踏むときは、またよろしくお願いします。
船内では火気厳禁。従って、yuubariさんやYさんを参考に私も船内で夕食を作ってみました。単 に皿に盛り、マヨネーズをかけただけなのですが。
帰りの船内イベントはジャグリングだった。
そして、メインのイベントは浜砂金の選別であった。3時間、集中して楽しめた。
船から見る日本海に沈む夕陽。さて、来年も北海道遠征が実現するように、神々にお祈りに行こう!

1カ所目の浜砂金。1.5mmほどの大きさの砂白金が入っており、びっくり。

2カ所目の砂金。左下のものは、かなり立体的な形です。

3カ所目の浜砂金。金銀混じり、美しい。

4カ所目の砂白金。

5カ所目の砂金・砂白金。

6カ所目の砂金。赤いのは辰砂。

私の始まりの川の砂金。

浜砂金。

1個だけ採れた浜砂金。

攻めました。熊におびえながらのうれしい砂金。

最後に訪れた場所の砂金。本当はもっと大きいものがほしいところだが・・・・。

今回の最大の収穫。ある場所でひょっこりと残ったこの砂金。砂金と認識した瞬間「まじかよー」と3回 叫んでしまった。我が家のキッチンスケールでは1gを示したので、初ナゲットゲットかな?