全国被爆二世団体連絡協議会(全国被爆二世協)では、被爆80年を迎えるにあたって、被爆二世問題の解決を、国会での政治的解決につなげていくため、東京(院内)、広島、長崎で連続シンポジウムを開催することにしました。そして、東京(院内)でのシンポジウムを6月11日(水)16時30分〜18時、衆議院第2議員会館地下一階第2会議室で原水爆禁止日本国民会議(原水禁)との共催で開催しました。
初めに原水禁の谷雅志事務局長が主催者を代表して開会あいさつを述べ、その後3人のパネリストがそれぞれ問題提起を行いました。
- 〇全国被爆二世協の崎山昇会長は、全国被爆二世協のこれまでの活動や被爆二世が置かれている現状について報告し、「今年は被爆80年を迎えるが、被爆二世集団訴訟をたたかいながら、被爆者問題議員懇談会(議員懇)と連携し、被爆二世問題の解決を国民的課題に押し上げ、市民の皆さんの支援のもとに、被爆二世に対する被爆者援護法の適用をめざしていきたいと思っている。今日のシンポジウムもその取り組みの一環。被爆二世も高齢化し、最高齢は79歳。被爆二世に対する被爆者援護法の適用は喫緊の課題である」と訴えました。
- 〇原爆被爆二世の援護を求める集団訴訟の在間秀和弁護団長は、「原点に立ち返った被爆二世援護策を〜被爆二世訴訟から見えてくるもの〜」と題して、「地裁・高裁判決は「被爆二世」を援護法における「被爆者」として援護の対象とするかどうかは「国会の立法的裁量」であり、憲法に反する立法不作為とは言えないと請求を棄却し、これまでの被爆二世訴訟に対する判断は、消極的スタンスではあるものの、被爆二世に対していかなる援護がなされるべきか、については、国会において然るべき立法がなされ、それに基づく具体的な援護が行政の責任においてなされるべき、と理解されるべき」と、被爆二世訴訟の意義について話しました。
- 〇振津かつみ兵庫医科大学非常勤講師・遺伝学(放射線基礎医学)、内科医は、「『電離放射線に被ばくしたヒト集団では、放射線誘発遺伝的(遺伝性)疾患はこれまでのところ証明されていない。しかしながら、電離放射線は普遍的な突然変異誘発原であり、植物や動物を用いた実験的研究では、放射線は遺伝的影響を誘発できることが明確に証明されている。従って、ヒトはこの点に関して例外でないであろう。』というのが国際的科学者のコンセンサス。親の生殖細胞の被曝を介して被爆二世は身体に原爆放射線の影響を受けている可能性がある。マウス実験の結果などからも、被爆二世の遺伝的(継世代)健康影響の可能性は否定できない。被爆二世の健康と命を守ってほしい。」と話しました。
最後に、会場から二人の被爆二世が当事者としての思いを発言し、終了しました。議員懇参加の国会議員7人・代理4人を含め約50人が参加し、被爆二世問題を国民的課題にするための大きな一歩になりました。 |