2000.11 木熟柿、置き熟柿

今年はマツタケは不作であったが、柿は豊作である。我が家には、冬柿とこの地域の通称で恐縮だが、ギオンボの2種類がなる柿の木がある。

 冬柿(写真右)はいわゆる普通の熟柿に比べて実が堅く、糖度が高くておいしい。毎年、隣近所をはじめあちこちに配り喜ばれている(と思う)。
一方、ギオンボ(正式名称は知らない。写真左)は、冬柿や普通の熟柿に比べてはるかに大きく、形は桃型である。

               

 このギオンボは、木熟柿(木に生ったまま熟柿になる。)でも食べるが、多くは11月の中下旬に堅いまま全部もいで(こちらでは「柿をもぐ」という。)しまう。それをきれいに並べて保管しておくと真冬に向かってだんだんおいしそうに熟してくる。これを「置き熟柿」というのだそうだ。
 この置き熟柿を、1月の寒い時期に炬燵の中に入って、真半分に割ってスプーンで食べることにしている。その甘みと冷たさが入り交じって何ともいえない美味しさがある。

 この美味しさを夏にも味わおうと中実だけ冷凍しておいたものを、この夏に取り出してかき氷よろしくザクザクやりながら試してみたが、おいしくなかった。やはり、”旬”の言葉どおり、本来の季節に本来のものを食べるのが一番である。

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