6−2 化学反応と熱エネルギー
 
  熱量の単位は 記号はJ 読み方は ジュール です。よく覚えましょう。
  (古い教科書には cal:カロリー が使われています。また日常生活でもこの方が普通使われています。)
 
  物質はそれぞれ固有のエネルギーを持っています。化学反応により物質が変化するとエネルギー量が変化します。もちろん反応する物質の量の多少によりエネルギー量も変わりますから、物質の量はモル単位で考えるようにします。(化学反応式の係数はモル数も表していることを思い出してください。)
 
 いま水素と酸素が過不足無く反応する場合を考えます。
   水素2モルと酸素1モルが反応すると水2モルが生成します。
   そのとき水素2モルと酸素1モルがもっているエネルギー量と水2モルのもっているエネルギー量を比べると、水素2モルと酸素1モルがもっているエネルギー量のほうが多いので、この変化により余分なエネルギーが熱の形で572KJ外部に放出されます。(熱以外の電気等の形で放出されることもある。)
      これを図にしてみると次のようになります。
 
  ところがこのとき発生する熱量は、生成した水の状態(水蒸気・水・氷)によって異なってきます。それは水蒸気のもつエネルギーが最も大きく、氷のもつエネルギーが最も小さいからです。
 
外部に熱を放出するような反応を発熱反応、外部から熱を吸収するような反応を吸熱反応といいます。
 
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