9−1−3 18族元素・希ガス2He, 10Ne, 18Ar, Kr, Xe, Rn
 元素記号・原子番号・電子配置を示すと、(2He:k2)(10Ne:K2 L8)(18Ar:K2 L8 M8)(36Kr:K2 L8 M18 N8) 以下略 と最外殻の電子数が8個で、安定な電子配置である。空気中には単原子分子の状態で僅かに存在してい.る。(体積比で約1%)
共通性質 ・化合物をつくらない
     ・空気中には単原子分子の状態。(体積比で約1%)
用途 ・照明(ネオンサイン Ne, Ar, Xe)
   ・Xe ストロボ、  ・飛行船 He、 電球 Ar
 
 ヘリウムHe(helium)は1865年太陽光線のスペクトル中に発見され、その後地球上でも1859年ラムゼー(イギリス)が大気中に(0.0005%)存在を確認した。太陽のギリシャ語heliosから命名された。全宇宙の重量の20〜30%。最も液化しにくい物質。
 
ネオンNe(neon)は1898年ラムゼーとトラバースにより発見された。液体状態のArより発見されたのでthe new one の意味でneonと命名された。赤いネオンサインでおなじみ。
 
アルゴンAr(argon)は1894年レイリーとラムゼーにより発見された。大気中に1%含まれている。元素名は化学的に「不活発」な意味のギリシャ語argosからつけられた。火成岩が固化してからの年代決定に応用されている。
 
9−1−4 1族元素・水素 H(hydrogen)
1765年、キャベンディシュ(イギリス)により発見された。元素名は「水を生じるもの」を意味するhydorgenesからとられている。
1H 2H 3H 三種類の同位体がある。大部分は1Hで最も構造の簡単な元素である。原子価 +1  酸化数は常に+1
製法 ・亜鉛に希硫酸を加える。(実験室) Zn + H2SO4 → ZnSO4 + H2
   ・水や海水の電気分解。(工業的)
   ・水性ガス。(工業的)C+ H2O → CO + H2
性質 ・すべての物質中で、最も軽い。
   ・無色無臭の気体。
   ・体積比で水素2:酸素1のとき、爆発的に化合する。
用途 ・還元剤
   ・気球
   ・化学工業の原料(アンモニア、塩化水素、メタノール、油脂等)
 
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