9−1−5 第17族元素 F, Cl, Br, I 総称 ハロゲン X
    原子価 −1 価電子数 7個
    酸化数 通常は−1 酸素との化合物のときは+になる。
共通性質 ・単体は二原子分子
     ・化学的反応性大
     ・酸化剤
     ・有毒
     ・金属塩は安定。
     ・銀塩は光により分解
     ・気体は有色(気体で有色なのは珍しい)
  状態 酸化力 HX AgX
フッ素 気体 淡黄色 弱酸 黄色  水に可溶
塩 素 気体 黄緑色 強酸 白色  水に不溶
臭 素 液体 赤褐色 強酸 淡黄色 水に不溶
ヨウ素 固体 黒紫色 強酸 黄色  水に不溶
 
フッ素 F(fluorine)はモアッサン(フランス)により1886年に単体のガスとして取り出された。
・最も激しい化学作用をもつ。
・フッ化水素HFはガラスや石英を侵すので、ガラスに目盛りを入れるのに用いられたり、合成繊維:テフロンの原料として用いられている。
 
塩素Cl(chlorine) 元素名は黄緑色の意をもつギリシャ語khlorosを語源とする。1774年シューレにより単体として分離され、1810年デービーにより元素であることが確認された。
製法 ・さらし粉に酸を加える。
    CaCl(ClO) + 2HCl → CaCl2 + H2O+ Cl2
   ・濃塩酸を酸化マンガン(W)で酸化する。
    4HCl + MnO2 → MnCl2 + 2H2O + Cl2
   ・食塩水を電気分解すると陽極で生成する。
性質 ・黄緑の気体
   ・刺激臭があり、空気より重い。
   ・圧縮すると液状になる。
   ・金属と化合する。(Pt,Auを除く)
   ・水に良く溶ける(塩素水)  注意 塩酸と混同しないように
    Cl2 + H2O → HCl + HClO (次亜塩素酸)
   ・漂白(酸化)作用がある。
    HClO + H+ + 2e- → H2O +
用途 酸化剤、漂白剤、殺菌剤(水道水)、化学工業原料(さらし粉、塩酸、塩化ビニル等)
 
塩化水素 HCl
製法 ・食塩に濃硫酸を加えて加熱する。
    NaCl + H2SO4 → NaHSO4 + HCl
   ・水素ガスの中で反応させる。
    H2 +Cl2 → 2HCl
性質 ・無色の気体
   ・水に良く溶ける。20℃で体積比 水1:塩化水素442
    この水溶液を塩酸という。
   ・刺激臭があり、空気より重い。
   ・20%以上の溶液は、発煙性がある。(塩酸の霧ができること)
   ・NH3 に触れると白煙を生じる。
    NH3 + HCl → NH4Cl  (NH4Clの煙ができる)
 
塩酸の性質
    ・強酸 酸化力はない。
塩化物イオンCl- の検出  
     硝酸銀溶液により白色沈殿ができる。
     Cl- + AgNO3 → AgCl + NO3 -
 
用途 各種試薬、化学工業の原料、医薬品の製造等
 
   注 霧とは液体の微粒子が空気中を浮遊しているもの。
     煙とは固体の微粒子が空気中を浮遊しているもの。
 
その他の塩素化合物
  次亜塩素酸 HClO, さらし粉 CaCl(ClO)・H2O ,
  塩素酸カリウムKClO3 (用途マッチ)
 
酸化数 通常は -1  しかし次の場合は+の数となる。
次亜塩素酸 HClO +1, 亜塩素酸 HClO2 +3, 塩素酸 HClO3 +5, 過塩素酸 HClO +7,
 
臭素 Br(bromine)は1826年パラール(フランス)海は水から分離した。元素名は「悪臭」の意味のギリシャ語bromosからつけられた。
性質 赤褐色の液体。赤褐色の蒸気になりやすい。
水に溶け赤褐色の臭素水となる。
 
ヨウ素I(iodine)は1811年クールトア(フランス)により発見された。1815年ゲイリュサック(フランス)により元素であることが確認された。元素名は「紫色」を意味するioeidesから命名された。
性質 ・黒紫色の固体 ・加熱すると昇華し黒紫色の蒸気となる。
・水には溶けにくい。ヨウ化カリウムKI水溶液には溶ける。
・有機溶媒には良く溶ける。(アルコール溶液をヨードチンキといい、消毒に使用される。)
・デンプン溶液を濃青色にする。
 
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