05

 

 

 

 

 

 一夜にして恋に落ちたのは、運命の神様のきまぐれか。

 一つの寝台に雲雀は「父の命で」と、無垢な表情を浮かべたまま入り込んできたのだ。

 愛娘を遣わせるとは、何を企んでいるのかと最初、立腹していたディーノだったが、雲雀が嫌な顔ひとつせず寄り添ってくれた途端、そんな怒りは流れて消えた。

 田舎には礼儀知らずのアバズレ女ばかりいると囁かれていた王宮の噂話はただの噂でしかない。

 大自然のなかで健やかに育ったのであろう雲雀の飾りのない性格は寧ろ好意に値する。

 実際、近くで見ると雲雀の美しい顔立ちは更に際立っているようで、その黒い瞳にすべてを持って行かれそうになる。

「灯りはそのままにしてくれないか?」

 ベッド脇のテーブルに置かれたランプ一つとなったところで、ディーノは明かりを絞ろうとした雲雀を止めた。

「恭弥の顔が見えなくなっちまうだろう」

「…そう?」

 雲雀はディーノの希望通り、最後の灯りは燈したまま、彼のいる寝台へ潜り込んだ。

 父親とは違う男の匂いに雲雀は少し緊張している様子だった。

「恭弥」

 床につくなり、ディーノは雲雀を呼び寄せ、シーツの上に横たわらせた。

「ちょっと…?」

「恭弥もそのつもりで来たんだろう?」

 薄明かりのなか、雲雀は途端に自分の身形が恥かしくなって両手で大きく肌けた胸元を隠した。

 真剣な眼差しで自分の体を見つめられ、雲雀の体の体温が急に上昇する。

「や…」

 勇猛果敢に剣を振り翳していた威勢の良さはどこへやら、簡単に乳房を掴まれ、雲雀は小さく驚きの声をあげた。

 男の大きな掌が雲雀の房を揉み、残る手で薄い寝巻きを脱がせていく。

「なに…するの」

 オークに犯されそうになった時は死に物狂いで抵抗をしたのに、今はそれほどまでに躍起になれないのは何故なのか雲雀にはわからなかった。

 甘い声が喉から零れ、嘗てない羞恥心に体が震えていた。

「噛み…ころす…」

「その台詞、すげーそそるな」

 一枚ずつ剥かれていき、露になる肢体。

 恥かしいのは、胸を揉まれているからか、それとも生まれた姿へとかえされていくからか。

「あ…。あぁ……っ」

 大した抵抗もせず、甘い愛撫は指先だけではなく、唇や舌でも施されていく。

 自然と女の蕾の箇所が濡れぼそり、ぬるぬると潤っていく。

「あ…、やぁ」

 乳頭を指先で摘まれ、少し乱暴に引っ張られただけで涙が滲み始めた。

「ディーノ」

「月のものはもう来ているのか? そうなら、後ろの方で済ませるが…」

 ディーノの言っている言葉の意味がよくわからなかった。

両脚を押し広げられ、肢体を揉みくちゃに愛撫される雲雀の泣き顔は雄の征服欲を充分に満たすものだった。

啜り泣く少年を見つめ、ディーノは自らの股間が露骨に興奮を覚える。

歯止めが効かない。

 淡い茂みの下に潜む蕾を探し当て、人差し指で周辺をなぞってみると、意味を解したのか雲雀は甘酸っぱい声で「やぁ」と鳴いた。

「こっちの方も触ってやるべきなのか?」

 震える小さな性器にも手を這わす。

 すると、火花が散ったかのように雲雀の体が弾み、身悶えた。

濡れた蕾は簡単にディーノの指を一本呑み込んで、クチュクチュと音を立てた。

「あぁん…っ」

 態と音を立てるようにして羞恥心を呷り、益々蕾のなかは愛液で満たされていった。

「少し堪えてくれ」

 男を誘ってやまない肢体を揺らせ、雲雀は怒張した先端部分を宛がわれた。

「やぁ…。やめ…」

 どうしてこんなことになってしまったのか。

涙に瞳を曇らせ、下部から疼く熱をなんとか制しようと試みる。

「…いいぜ。きょう…や」

「ああっ」

 オークがしたように両脚を左右に広げられ、硬さを増した一物が清らかな部分を犯してゆく。

(噛み殺されているのは僕の方だ……っ)

 ドクドクと脈打つ別の生き物に雲雀はいよいよ逃げられないと涙し、男の方を爪で引っかいた。

 

 

 

 

 

「アア、アンッ」

 腰を奮い立てられ、雲雀は仔犬のように悲鳴をあげる。

 痛みは挿入時だけで、あとはうねるような快楽に絡まりディーノに身を預けるだけ。

 悦すぎてどうにかなりそうな心地だった。

 欲しいところへより深くディーノが雄を突き立て、捻り込むと同時に乱暴に雲雀の乳房を押し潰す。

 無駄に邪魔だった胸もこの時ばかりは疎ましく思わない。

 ディーノの逞しい胸板に柔らかな乳房が潰れ、押し返そうとする弾力と、擦れる摩擦に喘ぐ。

「…んっ」

 性急な上下運動後、熱い彼の情熱がなかで弾け迸る。

 男の生理現象を知らない雲雀は、射精を果し萎えた違和感に尻を窄ませた。

 やっと終わってくれたのかと、安堵していると、今度は雲雀の体を起し体位を変えて再び撃ち付いた。

後背から揺す振られ、雲雀は萎えた棹がみるみるうちに硬さを取り戻し、膨張していくことを肌身に感じ取っていた。

 

ああぁ……っ。

もう、だめっ。

 だめ、壊れる…。

 

前後左右と無心に揺す振られ、舌足らずに懇願をする。

 

早く、達って。

 僕のなかで達って。

 

乳首が硬く勃ちあがり、シーツの波の摩擦に擦れる。

 一度目の吐精が終えた所為か、その分ディーノに余裕が出来、じっくりと執拗丹念に雲雀の内壁を味わう。

 

も、いっちゃう。

 僕…ヘン……っ。

 

大航海の末、ふたりは二度目の絶頂を共に分かち合うことができたのだった。