『ボス、沈んでいるな』

『恭弥と何かあったのか?』

城に戻ったディーノを見て、部下たちの間でちらほらと声があがります。

『おい、恭弥がボスを探しているようだぜ?』

『ボスは書斎だぜ――』

長い廊下を彷徨う雲雀に主の居場所を教えるべく、書斎のドアが少し開きました。

「ディーノ…」

遠慮がちにその名を呼んで、雲雀は書斎に入りました。

 

『上手く行くといいな。あの二人』

『ボスの愛が伝わらないわけがねぇ』

 

部下たちはボスであるディーノを信じていました。

必ず自分達は救われると。

 

『だが、ボスにはもう時間が―――』

 

魔法使いと交わした約束の日まで、あと僅かな時間しか残されていないのです。

「さっきは僕も悪かったよ…」

雲雀は自分が妻だという立場を考えれば、触れ合う行為の一つくらいされて当然だと反省しました。

「自覚が足りなかったよね」

エプロンの端を握り締めながら、雲雀は俯き加減に言いました。

「無理をしなくていい。結局、お前もあいつ等と同じなんだろう?」

「え…」

ディーノの思いがけない言葉に雲雀は顔を上げました。

「これまでも俺が選んだ女も皆そうだった。ある者は俺の財産を目当てに、ある者は俺のうわべの面だけに惚れて……。野獣となった俺の姿を見た途端、血相を変えて出て行った。結局、あいつらもお前も、本当の俺を見てくれねぇんだ…」

「ディーノ…」

ディーノは深く椅子に腰掛け、沈痛な面持ちで額に手をあてました。

「出て行ってくれ」

「え?」

「お前にもファミリーがあるのだろう。ボスに会いたいのだろう? ここに居たくないこともわかっている。帰りたいんだろう? 咎めはしないから、さっさと行ってくれ…」

千年の時は、確実にディーノの強靭な精神を疲労させていたのです。

(ディーノ…)

 いつもの底抜けに明るく、太陽のように眩い笑顔はどこへいったのでしょう。

雲雀はその場に立ち尽くしたまま、ただ疲弊しきった彼をこれ以上見ていることは出来ませんでした。

(僕に出来ることってなに?)

 

何がある?

同情ならいらないとディーノは言う。

 

(僕は――……)

 

雲雀は、ぎゅっと唇を噛み締めました。

「部屋の物は好きに持ち帰っていいから。荷物を纏めてさっさと…」

ここから出て行ってくれと、告げようとした時でした。

「恭弥――…」

透明な、濁りのない涙が恭弥の頬を伝わっていたのです。

「僕のこと…もう、いらなくなったの?」

「そうじゃない…」

 だったらどうしてと、勝ち気な瞳はすっかり消え失せ、代わりに飛来したのは怯えでした。

 顔を合わせれば口癖のように「愛してる」と耳元で囁いてくれたことが嘘のようです。

「僕が、何か……した?」

 いつも素っ気無くするから、嫌になったのと訊ねます。

「違うんだ」

 恭弥は何も悪くないと説いても、雲雀はフルフルとかぶりを振ります。

「今でも恭弥のことを愛してる。でも、この気持ちは俺が勝手に恭弥に対して抱いた気持ちだ。恭弥に愛情を強要することが間違っていた」

 今更、気づくなんて遅すぎるよなと、ディーノは力なく笑います。

 そんな弱々しい表情を見ていると、雲雀は居ても立ってもいられなくなりました。

「キスして。したいんでしょう?」

 魅惑的な言葉でしたが、ディーノは理性を総動員させて堪えました。

「…ごめん。恭弥」

ディーノは雲雀が自分のために流している涙に胸が痛みました。

「僕が居なくなって、あなたは平気なの?」

「―――……」

「僕にはファミリーや敬愛する人たちがいる。なのに、あなたは永遠に一人ぼっちなんて。そんなのあんまりだ……」

 目のわだちに溜まっていた涙がポツリ、ポツリと絨毯に落ち、雲雀は肩を小さく震わせます。

「恭弥…」

ディーノは涙する雲雀の肩にそっと触れました。

すると、雲雀の潤みがかった瞳がディーノの姿を真っ直ぐに映し出していました。

「俺が触れると、恭弥を傷つけちまう……」

雲雀は首を横に振ります。

「お前は、俺が怖くはないのか?」

雲雀は、はっきりと首を横に振りました。

恐れてはいないと。

どうして恐れなければならないのかと。

「怖くないって、言ってるだろう。初めてこの城に来た日から…」

「恭弥――」

その確かな存在をディーノは思い切り抱きしめました。

「ディーノ…。あなたが愛しいよ」

伝う涙に唇を充て、それを吸い取りました。

優しい口接けでした。

「ん…。あ…っ」

啄ばむような口接けを繰り返し、雲雀を怖がらせないよう細心の注意を払いながら、その腕でしっかりと抱き寄せます。

「さっきの言葉、取り消すよね?」

「バカヤロウ。俺がどんな思いでお前を手放そうとしたのか…知らないくせに」

「なに言ってるの。あなたはボンゴレ一の花嫁を貰ったんだよ? 嫁いできた僕に恥をかかせないで」

 漆黒の瞳がディーノを魅了してやみませんでした。

 瞬きも忘れ、美しいその双眸に魅入っていると、噛み付かれるようなキスを雲雀の方からおくります。

「…っ。恭弥?」

「僕が好きになった人はそんなやわじゃないよ。もっと強引なくらいでいいんだから」

 だから、自信を持ってディーノ。

 

 

 

 

 

夕方の西日が抱き合う二人を優しく包み込みます。

「愛している。恭弥…」

その瞳を見つめながら、偽りのない気持ちで語りかけます。

(その言葉、信じていいんだね?)

雲雀は生まれて初めてこれが恋だと気づきました。

(僕はディーノが好き―――)

雲雀の胸に手を押し当て、キスをしてくるディーノに雲雀は顔を赤らめます。

「心も身体も…。本当の夫婦になりたい」

「待って…っ」

衣服を脱がされかけて、雲雀は慌てふためきます。

「僕…、男の人を知らない…」

「俺が教えてやるよ」

「そ…れだけじゃ…なくって…っ」

頬を薔薇色に染め、雲雀は更に口篭もります。

「僕……、あなたに嘘をついてる……っ」

「―――……」

縋るようにディーノを見詰め、雲雀は真実を語り始めました。

「ドレスを着ているけれど、僕はれっきとした男なんだ」

ぽつりぽつりと真実を告げ、その白く細い顔には深い罪悪感の色を滲ませていました。

「あなたを噛み殺すため女装して潜入したんだ。綱吉を見殺しにはできなかったからね…」

 ずっと騙し続けていた罪悪感。

 ごめんなさいと、雲雀はディーノに謝罪しました。

ディーノが今どんな顔をしているのか。

きっと騙し続けられて来たことに深い怒りと絶望感に震えているはずに違いないと思いました。

「知ってる。恭弥が男だって」

「……っ」

急に足を開かされて、雲雀は状況を飲み込めずにディーノを見ました。

ドレスを脱がし、雲雀の上半身を肌蹴させました。

(好きになんて…ならなければよかった……)

よりにもよって、同性のディーノを好きになってしまったのだから。

(ディーノだって、きっと興醒めして――…)

抗議の言葉を紡ぐ唇を塞がれる。

「…ん」

そっと目を開くと雲雀のたわわな睫毛にディーノの前髪が触れています。

(ディーノ?)

大人ぽく整った端正な顔をぼぅと見つめ、彼の髪や唇の柔らかさに、妙にドキリとしました。

「ん。平気みたいだぜ。恭弥?」

「なんで……」

すんなりと男の雲雀を受け入れてくれたディーノはただ、いとおしげに口接けを繰り返します。

「恭弥――」

低く呼ばれて、ビクンと雲雀の体は反応しました。

「気持ち悪くないの?」

「どうしてお前を気持ち悪いって思うんだ?」

 可愛いじゃねえかと、にこやかにディーノは答えます。

「僕を…殺さないの?」

「殺すも何も。俺の方がすっかり恭弥に噛み殺されちまってんな」

「…ディーノ?」

 雲雀がディーノの全てを受け入れたように、ディーノもまた雲雀の全てを受け入れてくれたのでした。

 

 

 

 

 

「ココは、一人で弄ったことはないのか?」

「あ――…っ」

ディーノの手に包まれた雲雀の性が戦慄きます。

「な…に、言って……」

性欲が淡白で暴れることで欲求を発散していた雲雀は自慰さえ知らず、ディーノの与える刺激に言葉を返すことができませんでした。

「は…うっ…」

涙を溜めて、脚をヒクンと痙攣させ、硬く張り詰めた雲雀はディーノの指先に敏感になります。

「気持ちいいか、恭弥?」

「ん……っ」

幼い先端をビクビクとさせて、雲雀は白い体液を吐露しました。

「早いな」

「変だよ…」

 息を切らせながら、他人の手で生まれて初めて射精を果たした自身をぼんやり見ながら雲雀は呟きました。

「あっ」

今度は根元の二つの果実を交互に揉みしだかれ、指の腹で擦り、時折強く、緩慢な動きで雲雀を再び追い上げます。

「あっ、あ……っ」

「どうだ?」

反り勃った性器からは、愛液で濡れはじめました。

青臭い独特の匂いが鼻をつき、雲雀は慣れない行為に戸惑を覚えます。

「やだ…」

 性に疎い雲雀はこの現状をどう受け止めて良いのかわかりませんでした。

「大丈夫。全部、俺が教えてやるから」

「いらない…そんなの」

 まさかディーノがこんなに意地悪になるだなんて、予想外でした。

「あ……」

そして、ディーノ自身の雄を見て大いに動揺します。

ディーノはゆっくりと雲雀を抱え上げると、自分の膝の上に座らせました。

「ここの準備もしないとな」

「え…。どうするって?」

触れたこともない蜜口にディーノの指が触れ、雲雀は息を呑み込みました。

「ここに俺を受け入れて欲しい。恭弥と深く感じてぇんだ」

「嘘…」

夫婦とは心も体も一つに繋がり合い、互いの愛情を確か合うことが慣わしだと耳元でディーノは囁きました。

「心はもう充分に恭弥から貰ったから…。今度はこっちが欲しい」

 そう言って、ヒクつく雲雀の蜜口を指先で撫でました。

 それだけで、雲雀の体温は一度上がります。

「怖いなら、やめるが」

瞳を大きく揺るがせている幼い子供にディーノはチラと様子を伺いました。

「無理はしなくていい…」

「平気。続けて」

ここにディーノを受け入れることで、彼の全てを受け入れることができる。

「僕とあなたが本当の夫婦になれるなら……いいよ」

そう、雲雀は信じていたのです。

「挿入れるからな。力を抜いてろ」

「…んっ」

慎重に腰を進め、蜜口にあてがいます。

「痛ぁ…。あぁ――――」

喉を逸らし、雲雀は激痛に耐えます。

本来、男を受け入れる機能がない器官に押し入れられる辛さは生半可なものではありませんでした。

しかし、痛みに耐える反面、ディーノを受け入れるからこそ得られる淫らな性欲も存在していました。

その証しに雲雀の細腰がゆらゆらと揺らめいています。

「恭弥…もう少し。力を抜いてくれないか…?」

息みながらディーノが頼み、雲雀は口をパクパクとさせながらもがきます。

「ふあぁ。あ……」

漸くディーノのすべてを呑み込み、ふたりは一息をつきました。

ドクドクと脈づく内側に全神経が集中し、今ここで敵の襲撃に遭ったら一溜まりもないなと頭の端で思いました。

(結局、僕があなたに噛み殺されてる…)

眼前にある金色に擦り寄り、雲雀はじわじわ伝わる彼の体温に幸福を感じていました。

「また…たってる…」

病気かもしれないと不安げに瞳を揺らす雲雀にディーノは「大丈夫」と言って、中心に触れ軽く手で可愛がります。

「あ…ん。あ…」

フルフルと震え涙を流す先端。

雲雀はディーノに扱かれながら、自らも涙します。

「大丈夫。雲雀は正常な男の子だ」

「…あ…、あう…ん」

親指の腹で弄られ、雲雀は息を乱しながらディーノが与えてくれる快楽に従順と従います。

「あん…、あ…んっ」

硬くさせた果実が弾け、白い白濁が飛び散ります。

「やだ…」

「よくできたな」

果てるまでの一部始終を見取られ、恥じ入る雲雀の頭を大きな掌が撫でました。

「次は俺が気持ちよくなってもいい?」

「…さっさとして」

 僕の気が変わらないうちにねと、悪態をつく嫁に「よっしゃ」とディーノは頷きました。

成熟したディーノのソレは、先端の色も淡い雲雀に比べ、色も大きさも太さも形状が異なっていました。

「…んぁ」

グンと容積も増し、雲雀は涙を浮かべてディーノを見つめました。

「あなたの…また…大きく…なってる」

ポツリと素直な感想を述べる無垢な雲雀にディーノは苦笑いを浮かべます。

「恭弥を愛しているからな」

「僕を?」

愛してくれているから、ディーノは熱く脈づいているのだという真実が雲雀を力づけてくれました。

「恭弥のことを思うだけで、俺も反応する」

「…そうなの?」

まるで性に疎い雲雀は、ディーノの台詞を鵜呑みに繰り返します。

「それだけ、雲雀が魅力的だってことだ」

「恥ずかしい人…」

 バカじゃない。

面と向かって言われると、目を逸らしたくなるほど恥ずかしい台詞でした。

ですが、それはディーノの率直な愛情。

内壁で脈打つディーノを感じながら、雲雀は嬉しいと心から思いました。

「はうっ」

少し挿入されただけでも、雲雀の中はいっぱいでキツイものでした。

「あ………っ」

いきなり、全てを受け入れることは無理だと判断し、ディーノは先端だを負担掛けないように出し入れを繰り返します。

「あぁっ」

それだけでも、雲雀は十分過ぎるほどディーノを感じていました。

次第に滑りのお陰でスライドの幅が大きくなっていきます。

「んん――っ」

中程までにディーノを受け入れて、雲雀は堪らずに声を張り上げました。

律動は上下左右と蹂躙し、ディーノはしっかりと雲雀の腰を捕らえると、丹念に雲雀の中を感じます。

「ディーノ…っ。前…、もう…っ」

「どうして欲しいんだ。恭弥?」

「あ…っ」

きつくディーノを引き締めて、雲雀はビクビクと痙攣します。

「触って。さっきみたいに…。気持ちよくして…っ」

新しい遊びを覚えた子供のように、性の前戯に夢中になります。

「いいぜ。恭弥」

ディーノは焦らすことなく雲雀の可愛らしい存在を弄り、腰を動かすと共に抜きます。

「あっ、あっ、あっ」

チュク、チュクと再び先端を濡らして、雲雀は二箇所の攻め際で涙を流します。

「あっ。やぁ、もぅ…」

「どこがいい? 言って。恭弥?」

天幕の垂れ下がるベッドの上でふたりは獣のように互いの腰を突き動かします。

「知らな…。ああっ」

 

早く解放させて。

解き放って。

 

「あ…、ディー。あぁっ」

 

人をいとおしいと思う気持ち。

例え、どんなことが起き様とも、この人を手放したくはないと切に願います。

「愛してる――」

「ん…、僕も……っ」

潤む瞳は真っ直ぐディーノだけを見つめています。

「ディーノが好き…」

「恭弥…」

紛れもない愛の告白の瞬間。

「………っ」

低くうめくディーノの声と共に雲雀の中に温かな迸りが解き放たれました。

「ひ…ぁ…」

それと同時に雲雀の細腰が震え、ディーノの手の中に愛液を解放させました。

 

 

 

 

 

   *  *  *

 

 

 

 

 

魔法使いから贈られた一輪の薔薇はディーノの命そのもの。

最後の一枚の花弁を残し、風前の灯火のなかディーノは最後まで雲雀恭弥を愛し続けました。

そして、いつしか雲雀自身もディーノの愛情に応えるようになりました。

今夜、ふたりは身も心も一つに繋がり、真実の愛を実らせました。

命尽きかけていた薔薇は輝くばかりに返り咲き、夜の闇に覆われていた城を眩い光が包み込みました。

城を雁字搦めにしていた茨は眩い光りに消され、今、まさにキャバッローネ城は千年の呪いから解き放たれたのです

呪いによって家具や食器に変えられてしまっていた部下たちは次々と人の姿へと戻っていきました。

「ボス、おめでとうございます」

この日が来ることをどんなに待ち侘びていたことか。

部下たちは口々に喜びの歌をうたい、祝いの宴の準備に取り掛かるのでした。

「俺は…」

自室のテラスから一部始終を見ていたディーノはその光景に目を瞠り、言葉を失います。

彼はまだ呪いから解放されたことに気づいていません。

「どうしたのディーノ?」

ベッドの中で気だるくまどろむ雲雀をディーノは手招きして呼びました。

そして、目に飛び込んできた外の光景に雲雀も口を開けたまま呆然としました。

「ディーノ、あなた…!?」

 今は夜なのにディーノの姿は人間のままであることを告げます。

ディーノはようやくこの現状を理解することが出来ました。

「お前が俺を救ってくれたんだ……」

「え…?」

テラスで抱きしめられたまま、雲雀は訳がわからないとディーノを見つめ返します。

「俺は千年前、魔法使いに夜の間、獣の姿へと変わる呪いを掛けられた。そして、命の猶予を与えられ、真に俺を愛する者が現れなければこの呪いが解けると教えられた。だから、俺はこの千年もの間、俺を救うことの出来る者を探し続けてきたんだ」

「それが…僕?」

「そうだ」

ディーノは柔らかく微笑みます。

「恭弥。改めて訊く。俺の妻になってくれるか?」

「それ…本気?」

 長い沈黙に雲雀は息を詰めます。

そして、愛しい者の顔を見つめ、真摯な面持ちでディーノを見つめ返しました。

「さっきまで泣いていた癖に…。後生だぜ、恭弥?」

「でも…、僕は男だよ。…後悔しない?」

「後悔なんて。俺にはお前が必要だ。もう、恭弥のいない生活なんて考えられない」

心が歓喜に打ち震えました。

目頭が熱くなり涙が零れそうになります。

「俺は恭弥以外を妻に娶るつもりはねぇ。こうして生きていられるのも恭弥のお陰なのだからな…」

「ディーノ…」

「それに、恭弥に振られると部下に示しがつかねぇ。格好悪いだろう?」

焦れるように返事を待つディーノに雲雀は手を滑らせ、その胸にしがみ付きます。

「相変わらず、あなたはヘナチョコだね。当初はあなたを噛み殺す予定だったのに…。僕のなかはあなたでいっぱいだよ。ずっとあなたに閉じ込められていたんだから当然の結果かな…?」

返事なんて今更訊かないでと、雲雀はディーノの胸に顔を埋めます。

「恭弥と共にいられるのなら、これから先、どんな運命にも俺は立ち向かっていける」

「…当然のこと言わないで」

 視線が合うと、ふたりは自然と目許を和らげ、磁石が引き合うように導かれ、口接けを交わしました。

 

 

 

ふたりが出会い結ばれたことは、一輪の薔薇が導いた愛の奇跡だったのです。

その後、ディーノは正式にボンゴレファミリーの綱吉の元へ赴き、雲雀をキャバッローネの妻として貰い受けました。

こうして、ふたりは人々に祝福され、末永く幸せに暮らしたそうです。

 

 

 

 

 

(完)


長らく読んで下さいまして、ありがとうございました。彼の有名な「美女と野獣」が原案です。
WJ読んで、胸ポッケにヒバードを入れて移動するヒバリさんに萌えて×2(←つける薬なし)。本編で書かせて貰いました。
ちなみに、骸さんが餞別に贈ったエプロンは白のフリルです(鼻血)。これみたら、ボスもノックアウトですYO!
この話のオチは、ヒバリさんとボスが正式に結婚したあと、キャバッローネがボンゴレに資金援助してボンゴレは安泰しましたという所ですか?
勿論、ボスはずっと尻に敷かれ続けましたとさ(笑)。