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自覚 次の日、ディーノはまた無断で城を抜け出した。 俊足が自慢の馬に乗り、昨日の森へと向かう。 昨日、会った少年のことが忘れられず、ディーノは朝食を済ませると部屋に篭ったふりをして窓から綱を垂らして脱出を図ったのだ。 部屋の外にはロマーリオがいつも見張り役として待機している。 昨日破談した見合いの件もあってか、彼は相当苛立っていた様子であったので、到底外出などは許してくれない。 ディーノははやる思いを抑え愛馬をひたすら走らせた。 「あなたは昨日の騎士様?」 森の中の広まった平地で少年と再会を果たした。 少し息を切らせているディーノを見て少年は「今日も道に迷ったの?」と冗談混じりに微笑んでいた。 黒の癖のない髪がさらさらと揺れ、漆黒の瞳はどこまでも真っ直ぐにディーノを見上げている。 綺麗だと、ディーノは改めて思った。 自分が王子である身分を偽り、放浪の騎士であると少年に告げた。 「この森に来たのは…散歩がてらだ」 「そう」 薪を拾う少年の名前は恭弥と言った。 「この花はサンザシの花、そしてこっちがハシバミの花…」 毎日と雲雀に会うためにディーノは城を抜け出して郊外の森へと出掛けた。 親しくなるにつれて雲雀は道端に咲く花の名前をディーノに教えてくれた。 「恭弥は花に詳しいな」 「亡くなったお母様がよく僕に聞かせてくれたんだ…」 「そうか」 「お母様はね、僕がいつも部屋に篭りきりでいることに心配をしてくれたんだ。今、思えば僕がこうしてあなたと出会えたのもお母様のお陰なのかもしれない」 そう言って雲雀は少しだけ笑って見せた。 その時、ガガンと雷に打たれた。 ディーノは思った。 これは恋だと。 自分はこの子供に恋をしてしまったのだと。 雲雀と共に居られる時間は僅かだった。 いつもの分かれ道でディーノは決まって同じ台詞を繰り返した。 「ディーノ。あなたの気持ちは嬉しいけれど、それは出来ないよ」 「どうしてだ、恭弥? お前はいつも頑なに同じ返事を繰り返すんだ?」 「だって…」 ディーノは一度でいいから雲雀を家まで送り届けたいと願う。 その度に雲雀は哀しげな目で首を横に振るのだ。 「ここで会う僕と、家の僕は全然違うんだ。ディーノ…、あなたには見られたくない」 一ヶ月、二ヶ月と季節が秋へと移り変わる頃には、雲雀にとってディーノは良き話し相手となっていた。 一方のディーノは雲雀に出会ってからというもの、その愛しさを日増しに強くさせ、悩める日々を送っていた。 「俺はどんな恭弥を見ても、嫌いにはならない」 「ディーノ?」 何を急に言い出すのと、雲雀は不思議そうに目を瞬かせた。 「俺は恭弥が好きだ」 「え…」 「今までずっと黙っていたが…。もう我慢できそうにねぇからはっきりと言う。初めて会った時から、心奪われちまったんだ!」 「ディーノ…。冗談はやめて…」 瞬く間に雲雀の顔が赤く染めあがる。 「俺は本気だ。初めてなんだ。こんなに胸が苦しくなるのは」 この胸の苦しさに病名をつけるとするならばこれは恋煩いだ。 「ちょっと…。あなた、僕のこと誤解してるでしょう?」 「恭弥っ」 「!」 急に肩を掴まれ顎を上に上げられた。 「んん…っ」 背負っていた籠が肩から外されてそのまま逞しい腕に抱き締められた。 何が起きたのか、理解したのはそれから十秒後だった。 ディーノの端正な顔が近づいて、雲雀の唇を己が唇で塞ぐ。 雲雀は大いに戸惑った。 だって、自分はれっきとした男なのだ。 それなのに男のディーノから愛の告白を受け、そして今口接けをされている。 「恭弥…」 唇が離れてディーノの掠れた声が聞こえた。 雲雀の頭は混乱し追いつかない。 「好きだ…」 「ん――っ」 そして再び口接け。 深く唇を合わせるディーノに雲雀は段々と息苦しくなってきて涙ぐんだ。 「苦しい…よ」 咽る雲雀の上気した顔が煽っているように見えディーノは喉を鳴らせた。 「きょうや…」 「…待って。僕の話を聞いて…、んんっ」 息をつかせる間も惜しくてディーノは三度目の口接けをした。 飲み干せなかった唾液が唇の端から伝い雲雀は目を固く瞑って彼の舌の動きに翻弄された。 「…はっ」 熟れた唇を解放された時、雲雀は自力では立っていられなくなった。 その場にへたりこみそうになる雲雀をディーノは両手で腰を掴んで支えた 「あ…。僕……」 「恭弥…?」 激しい三度の口接けで、足腰をやられてしまうなんて。 男の雲雀にとっては恥じ以外の何物でもなかった。 「これから、掃除と料理しなくちゃいけないのに…」 ディーノに支えて貰わなければまともに立っていられることもできないなんて。 情けないと目尻に生理的な涙を溜めて鼻をスンと鳴らせた。 「横になっていれば、そのうち治る」 「え…」 横抱きにされて再び森の奥へと歩き始めるディーノに雲雀は戸惑った。 「やだ、ディーノ。僕をどこに連れて行くつもり?」 「…………」 手足をばたつかせても腰が抜けている雲雀の抵抗はささやかなものだった。 「やぁっ。ディーノ、何するのっ?」 人気のない芝の上にディーノは身につけていたマントを敷くとその上に雲雀を横たわらせた。 「…もう限界なんだ」 「え…」 我が耳を疑った。 切羽詰まった手塚の熱のこもった熱い囁き。 「だめだよ、ディーノっ」 その場から逃げようと這う雲雀をディーノは容赦なく組み敷く。 「やめて…」 小さな悲鳴があがる。 雲雀の薄汚れた衣服をディーノは一枚一枚と丁寧に…しかし急ぎながら脱がせていく。 腰に力が入らず雲雀は泣きながら青い空を見上げた。 体が時折り揺れて上着、靴下、シャツと脱がされていく。 「お前…」 服を脱がせていたディーノの手が急に止まった。 雲雀は「ああ」と涙した。 上半身のまっ平らな雲雀の胸を見て手塚が凝視したのだ。 「だから僕は……」 「男…っ」 十秒くらいだったろうか。 ディーノが放心していたのは。 これで諦めてくれたかと雲雀は脱ぎ散らかる衣服を手繰り寄せようと手を伸ばした。 「えっ」 またズルリと体を倒された。嘘…と今度は我が目を疑った。 「やめて、ディーノ。僕は男だよ?」 震える声で訊ねるが返って来たディーノからの言葉に雲雀は絶句した。 「構わない」 「やだっ、僕が構うっ」 ズボンの紐を抜かれ、膝下まで引き下ろされた。 「恭弥、好きだ。愛してる」 「こんな状況で言われても信じられないよっ」 下半身を覆う最後の一枚に手をかけたディーノ。 雲雀は「やめて」と懇願したが…それは風の彼方へと掻き消された。 「んあっ、んあぁ」 下からの突き上げに雲雀は我を忘れて叫んだ。 「痛い。やめ…っ」 今、雲雀は三度目のディーノの熱い楔を受け入れていた。 汗と涙と精液で体自由がぐしゃぐしゃだった。 足にこびりついた血の跡。 馬乗りにディーノの上に座らされて雲雀は細く痩せた体を縦横無尽に揺さぶられていた。 お尻の割れた二つの肉の盛り上がりを大きな掌で広げられ、アヌスに性器を突き立てられていた。 生々しい挿入音と共に紡がれる雲雀の艶かしい喘ぎ声。 ディーノは夢中になって雲雀を抱いた。 最初に二、三度と雲雀の性器を抜いてやると呆気なく雲雀は射精を果たした。 雲雀が迸らせた精液を左指に絡めて手早く、そして丁寧にアナルに塗りたくりそして揉開させた。 指を一本ずつ挿入していく毎に雲雀は泣いて嫌がったが、三本が納まったところで急に大人しくなった。 感じているのだなとディーノは勝機を覚え懸命になって雲雀の良いポイントを探して突いたり掻き混ぜたりを繰り返した。 「汚いよ…」と小さく泣く雲雀に「そんなことはない」と何度も繰り返して耳元で囁いた。 四本目が納まると雲雀は顔を上気させて腰を僅かに揺らせた。 受け入れる下の準備を丹念に済ませてそれから横抱きにして雲雀を貫いた。 初めての経験に雲雀は泣き叫んで足をばたつかせた。 「好きだ。恭弥が好きだ…」 ほおっておいた雲雀の性器を左手で愛しながら腰をゆっくりと落としていく。 「ん…あ―――っ」 先端の窪みに爪を立てて強く握ると雲雀は「勘弁して」と二度目の射精をした。 横抱きのまま挿入を繰り返してディーノは生まれて初めて雲雀のなかで精を注ぎ込んだ。 時間をかけて長く注ぎ込まれて、雲雀はアナルからディーノのものをトロトロと溢し続けた。 雲雀の下半身がディーノの液でまみれ、雲雀は泣きに泣いた。 それから二度目の挿入は正常位で正面からを希望した。 勿論、雲雀に「いや」と一点張りで挿れる前、切羽詰り泣き喘ぐ不二の顔を見ているだけで一度達してしまった。 腹から胸に飛び散ったディーノの精液に雲雀は信じられないとまた泣いた。 少し萎えてしまった自分自身を雲雀の細い手を使って扱かせた。 勃ったところで雲雀の両足を胸まで押し上げ折らせて挿入する。 ふたりの腹の間で擦られ愛液を滲ませる雲雀が可愛いと口走ると、雲雀が「いい」と涙を啜らせていた。 三度目は騎乗位から。 雲雀は早く家に帰らなければならないと揺す振られながら懇願する。 しっかりとディーノを咥えこみ、自らも腰を揺らせた。 「…僕…も…っ、もう…」 愉悦を瞳に浮かべ雲雀は泣き腫らした目でディーノを見下ろしていた。 熱く太く脈打つディーノの存在に眩暈を起しかける。 「…好きだ」 「ん…あっ」 必死のディーノの告白にも雲雀は答える術がない。 ただ突き上げられ、その形と大きさを知り、涙を流す。 硬く立った胸の小さな突起を弄られながら二つの約束をさせられる。 明日も会ってほしいと。 そして、最後に口でイきたいと…。 「ば…か…」 三度目のディーノの射精を最奥で感じて雲雀は脚を痙攣させた。 「頼む…」 名残惜しそうに四度目のディーノの射精を導く為に雲雀は小さな唇で萎えかけたディーノを食んだ。 チュチュと先端にキスをしてそれから喉の奥まで飲み込んだ。 途中で喉にあたって苦しくなり一度吐き出す。 肩で荒く息をしながら雲雀はどうしてこんなことになってしまったのかと考えたが纏まらない思考に最後まで答えを探すことができなかった。 ディーノの苦しそうな表情を見ていたら食まなければと再び口を大きく開いて咥えこんだ。 顎が抜け落ちてしまうのではないのかと思うくらいにディーノの性器は大きく脹れあがっていた。 「恭弥…」 「?」 後頭部をしっかりと押さえられ口から外れないようにされるとディーノは腰を使って前後に揺すり始めた。 「ん…ぐ」 はやるディーノの思いの丈について行くことが出来ずに雲雀はただ成すがままだった。 そして熱い液胞が咥内に迸る。 雲雀はディーノの性器を食んだまま細い喉をごくりとさせた。 「…っぁ」 最後の一滴まで舐め取らせてディーノは漸く我に返った。 「恭弥っ」 放心する雲雀を抱き寄せて「大丈夫か?」と今更な言葉を口にする。 幾ら雲雀が急いでいたとはいえ、たった三十分の間でよくもこれだけのことができたと我ながらに感心しながら雲雀の体を丁寧に拭っていったのだった。 |