花嫁探し

 

 

 

 

 

汚れた体をきちんと拭い脱がされた衣服を一寸の乱れもなく身に着けて雲雀は再びいつもの帰り道へと立っていた。

「恭弥…家まで――」

申し出るディーノに雲雀は頑なに首を横に振った。

それはできないと。

「そうか…」

体を一つに繋げても尚、雲雀の心を得ることが出来なかったディーノは落胆の息を零した。

「じゃあ、僕はここで…」

ぎこちない足取りで歩きはじめる雲雀の痩せた後ろ姿を見てディーノは胸を締め付けられた。

雲雀をここまで追い詰めたのはディーノ自身だ。それでも止められないこの想い。

ディーノは愛馬に乗ると城を目指した。

そして、その晩に父と母の口から思いがけないことを聞かされた。

一週間後に城主催の盛大な舞踏会を催し、国中の若い娘達を全員招待してその中からディーノの花嫁を選ぶと。

「ディーノ。舞踏会で必ず花嫁を見つけ出すのだぞ。もし、万が一、お前が花嫁を選べなければ私たちの選んだボンゴレ国のツナ姫と結婚して貰うからな。心して花嫁を選び出せ」

事態は急展開を成す。

 

 

 

 

 

雲雀家に手紙と小さな小荷物が届いたのは雲雀がディーノに抱かれた次の日の朝だった。

玄関先で宅配人から手紙と荷物を受け取った雲雀はその差出人が父からであることを知る。

(お父様)

雲雀は少し痛む腰を庇いながら台所の暖炉の傍で手紙を開けた。

手紙には仕事先でのこと家族を気遣う父らしい優しさに満ち溢れた文書でいっぱいだった。

荷物の荷を解くと綺麗に包装された義姉たちのお土産の洋服と宝石、そして雲雀へハシバミの一本の小枝が梱包されていたのだった。

雲雀は義姉たちよりも一足先に父が送ってくれたハシバミの枝を森に植えに出掛けた。

森には母のお墓があり、雲雀はその直ぐ傍にハシバミの枝を丁寧に植えたのだ。

「恭弥」

聞き慣れたテノールの声に雲雀は振り返る。

そこにはディーノが愛馬を連れて立っていた。

「ディーノ、聞いて。お父様が――」

雲雀はこのハシバミのことを誰よりもディーノに知って欲しかった。

雲雀は昨日、ディーノがしでかしたことなど微塵にも気に掛けていない様子だった。

「どうしたの? あなた、らしくないね」

その場から一歩も動こうとしないディーノに雲雀は首を傾げた。

いつものディーノは颯爽としていて底なしに明るい。

そう、例えるならば太陽だ。

「恭弥…」

「ディーノ?」

漸くディーノが体を動かしたと思えば次の瞬間、雲雀は腕の中に閉じ込められていた。

「欲しい…。今すぐに――」

「あ…」

クチュと湿った音を立てながらディーノは雲雀に口接けをした。

雲雀は母の墓前であることをディーノに説いたが、ディーノは欲望を押さえられずにその場にマントを敷くと雲雀を組み倒した。

「やぁ…」

お母様が見ている前でと雲雀は赤らめた。

ディーノは昨日と変わらず、丁寧にそれでいてどこか急いで雲雀の衣服を脱がせていく。

最後の一枚を剥ぎ取られ、雲雀はディーノの愛撫に溺れていった。

(お母様…ごめんなさい…。僕……)

四つん這いになり尻を高く掲げられて雲雀は間もなく後背からディーノの楔を受け入れた。

「あっ、あっ、あぁっ」

一息もなく突かれ続け雲雀は支えていた腕をがくりと外し前のめりの恰好になった。

目の前には母の墓と植えたばかりのハシバミの小枝。

(誰も見ないで……)

神様も仲の良い動物たちにも。

そして、今はいない父と母の前で犯されているような背徳な気持ちに雲雀は浸っていく。

「ん…はっ、やぁ…」

勃起する硬さに雲雀は戦慄き興奮を抑えきれない。

アナルでディーノを締め付けて射精感を導く。

「あ――、熱い…」

ドクンと弾けた熱さに雲雀は歓喜した。

「恭弥のなか…気持ちいい」

うっとりと囁く。

「僕も…」

熱くて熱くて溶けてしまいそうだった。

「全部、注いでいい?」

躊躇しながら訊ねるディーノに雲雀は「うん」と頷いた。

するとディーノは堪えていた残り全ての迸りを雲雀の中に注ぎ込んだ。

「やぁっ」

その熱さと量、注がれる長さに雲雀は驚き戸惑った。

昨日の今日だというのにディーノはこんなにも情熱的に抱いてくれるのだから。

雲雀の下半身はすぐに愛液に塗れた。

アナルからディーノの性器が抜き出されるとドロリと股下に白濁が流れ落ちる。

「今度は恭弥のを俺にくれ…」

「ぇ…」

雲雀は泣きながら自分の性器をたどたどしく弄り始めた。

「可愛いな、恭弥…」

ぷっくりと勃ちあがった性器からは先走りが滲み出ている。

「全部、出せよ」

「ん…ぇっ」

しゃくりあげる雲雀の下半身に顔を埋めてディーノは可愛いと言った雲雀の性器を口に含み愛撫をはじめた。

「やぁ……っ。だめだよ…」

淫らな音を立てて雲雀の羞恥心を煽り、ディーノは絶頂へと導く。

「んぁっ」

一際甲高い声あげ、雲雀は弓なりに反った。

射精感を味わう雲雀の顔を見つめ、ディーノは目頭にキスを落とす。

そして「次いいか?」と催促するのだ。

雲雀に時間がないことを知っているので、ディーノの言葉に迷いがなかった。

正常位で二回貫かれ、雲雀は最後にディーノを食む。

今日は色んな舐め方を催促された。

横から舐めたり、付け根から上に向かって添うように舐めたり。

硬く立った胸のしこりでディーノの敏感な部分を刺激させ、果てにはふたりの性器を擦り合わせて絶頂を迎えた。

「あん、だめっ。変になる…。僕のとあなたのが…。んぁっ」

熱く反り勃つディーノの赤黒い性器とそれよりも一回り小さな自分の性器を自らの手で摩擦を咥えながら雲雀は歓喜した。

「これ…どうしたらいいの?」

愉楽に震えながらそれでも手を外すことができない。

滾るディーノの性器から目を離すことが出来ずに雲雀は唾を飲み込んだ。

「あ…。僕…もう…我慢できな……」

矛先を自分へと向けて雲雀は自らの亀頭を弄る。

「んあっ、あ―――っ」

ビュクンと手の中の性器が震えて雲雀の胸と腹を濡らした。

「ふあぁっ」

続けてディーノの迸りが顔面に到達する。

勢いのよい液胞に雲雀は口を開いて受け止めた。

「すご……こんな…」

 

 

もう何も考えられなくなった。

なぜ、この男と抱き合っているのか?

どうして、自分はこんなにも――――――