団塊は厨房にて柚子ジャム

 BGMは神の声とカラスのオペラとなりまして、年賀状の文章を練り直し。
宛名書きを含めて200枚、新しいプリンターで昨年の2時間を30分短縮して終了。
続いて昨日収穫した柚子およそ100個のうちの20個を、ジャムにしようと。

 製作方法をネットで手に入れて、一応無農薬だけど先ずはタワシでごしごし。
丁寧にふきんで水分を拭き取って、当初欲張って2Kgを材料にしようと思ったけど。
ボールに入れてみると勢いを削がれて、1Kgに急遽変更。
平均1個のサイズが赤ちゃんの握り拳程度で、およそ50g。これが20個少々。

 BGMを’60の懐かしの歌特集に変えて、皮をむき始めると絶好調。
ザ・タイガースのテナーと言えば、「花の首飾り」で決まりと加速がつく。
実がフニャフニャして皮がむきにくかったけど、進むうちにペティナイフは馴染む。

 皮をむき終わった頃に奥様参入して、皮を切り刻んで教科書通り。
実は水平切りと垂直切りそれぞれ1回、実と汁を種から分離してスタンバイ。
種はジャムを固めるためにゆで汁を取っておくのは、ペクチンが目的。

 切り刻んだ柚子を湯がいては上澄み液を捨て(別に保存する)、これを繰り返す。
その回数は最低5回、柑橘類の苦みがイヤなら10回この作業を繰り返す。
そこへヒタヒタになるほど絞り汁を加え、お好みに合わせて砂糖を入れて煮込み。

 この時に、ペクチンたっぷりのゆで汁投入を忘れちゃイケナイ。
あとは水分が減って、甘さが凝縮されるのを待つだけ。ドロドロになりすぎたら水追加。
鍋を揺すってジャムが軽く揺れる程度でOK、ドロッとしてたら冷えると柚子飴。
こうなったらパンに付けると言うより、積み上げるジャムとなるから要注意。

 隣では奥様が天ぷらを揚げ、煮込みを待つ退屈さを使った調理器具洗いでまぎらす。
この頃になると喉が泡を要求して、キッチンドリンカー夫婦スタート。
ジャムが出来上がる前に、ほろ酔い夫婦が出来上がっておりました。

 直径15cmのボールに、およそ2/3の柚子ジャムが完成。
久しぶりに長い間厨房を彷徨き、明日の朝食の楽しみが増えました。
料理は化学実験と同じで、気に入っているので厨房に気まぐれに入り込みます。

<想い出の、レンコン蒸し>

「MIHI君、金沢に美味しいモノ食べに行くか?」
「ハーイ、不味くても行きまーす」
「じゃあ、来週の土日は**病院に当直。旅費はそれで良いと。
 晩ご飯は接待があるみたいだから、腹を壊さないように」
「ハーイ、ステンレスの胃袋・ビニールの大腸ですから」
と言うことでおよそ25年前、大学院生春の学会初体験は金沢。
お約束の接待が待ち遠しい夕暮れ、朝食バイキングも昼食のカレーで軽く。
「初めまして、私こういうモンです」、渡されたメーカーさんの名刺をポッケに入れて。
 小料理屋さんも初体験で、鼻息荒くコーフン気味。
茶碗蒸しかと思いきや、ワサビのトッピングで半透明のモノが大きめの器に。
言われるままにかき混ぜてハシを突っ込むと、どろりとした中にフツーの茶碗蒸しの具。
2/3程進んだところで覗き込むと、ウナギが2枚重なって待機中。
タレで焼いたウナギに、ワサビがぴりりと味を締めて。
「美味いですねーこれ。ヘエ、これって。レンコン蒸しって言うんですか」

 それ以来金沢に行くチャンスがなかったのが、とうとうムフフでして。
インターネットで情報収集ぬかりなく、ついでにレシピを集め。
本日試作しましたが、お店によってはウナギが一番上に来ているのがあったり。
それを見た奥様が僕の話とミックスして、本日の写真。

<簡単クッキング(?):オヤジの丼>
 ドングリコロコロって言う歌は、有名ですよね。
「ドングリコロコロ、どんぶりこ・・・どんぶりこ・・・どんぶり・・・丼!
オヤジの丼30分ころころー」みたいなのは如何でしょうか?

 と言うわけで、30分で出来る丼クッキング講座を・・・
メニューは、定番の遊びながらでも出来る「嬉し楽し親子丼」とか。
冷凍しておいた残り物の豚カツを使う、「残り豚カツ丼」。
写真は撮ってありまして、あと3品くらい作ったらホームページに掲載しましょう。
スーパーのかき揚げとエビ天ぷらで作る、「まったり手抜き天プラ丼」。
取りあえずこの3品で、「余りすき焼き丼」が続編で。

 「嗚呼、ハヤシ丼」「汗ぐちょぐちょカレー丼」は、
かなり風変わりにしないとウケないし。
「マーボ3000年歴史丼」は平凡だから、思い切って「ホントに焼き鳥丼?」とか。
甘辛の汁がご飯にしみ込んでるのが好きなので、そのあたりで攻めてゆきましょう。
「ピッツァハーフ&ハーフ丼」「くるくるパスタ丼」はちょっと・・・気持ちよくないし。
「こてこて寄せ鍋丼」はおじやと区別がつかないし・・・などと下らないことを考えています。
 とにかく余ったモノか、ちょっとだけ購入して作る丼モノで。
30分一本勝負がミソ。アツアツで、けっこうお腹にたまって。
しかも安い。なるべく少しの道具で、洗い物も少ない。
楽でも結構美味くて、何処かにこだわりを残してある。

☆主に使用する道具
 親子鍋、フツーの鍋、ダシ昆布(少し)、ダシ鰹(一掴み)、
 しょうゆ(好きなだけ)等々。
<1人前の材料>
玉子;ホントは3個だけど・・・コレステロールを考えて2個
椎茸;1/4個(省略可だが、無いと寂しい)
玉ねぎの輪切り;2,3スライス(省略可だが、あると嬉しい)
刻みネギ、刻み海苔、三つ葉、ご飯;好きなだけ(しゃもじの勢いで)

<手順>
 親子丼も残り物カツ丼も1カ所以外は殆ど同じです。
1)鍋に200cc程の水と昆布を入れ煮立たす。
2)昆布を取り出し、ダシ鰹を入れて5分間放置したあと取り出す(ダシ鰹省略もOK)。
 しょうゆを好きなだけ入れる。薄口しょうゆの方が美しい出来上がりに。
3)親子鍋を火にかけて、2)のダシを鍋の深さの1/4程入れ煮立たせる
4)同時に一口サイズの鶏肉・椎茸を好きなだけ入れて3,4分煮込む
5)一端火から鍋を下ろし、2,3分ほど完成した姿を想像する
6)再び火にかけて、溶き卵を回しながら入れる
7)半生状態で、鍋を90度回して刻みネギを入れて火から外す
8)丼にご飯を半分いれて刻み海苔を好きなだけ。
9)煮込み始め1-2分したらご飯の上に移し、三つ葉を散らせば完成でーす!

 箸でご飯を持ち上げると、海苔の良い香りが鼻をくすぐります。
しかも、甘辛の汁にまみれた鶏肉と半生の玉子が出番を待って絡み合ってます。
刻み海苔の上にトースターで温めた昨日の豚カツを乗せ鶏肉を外せば、
立派な残り物カツ丼になります。この時は、玉ねぎを入れなきゃね!
豚カツの代わりに、惣菜のエビ天やかき揚げ+野菜の天ぷらを使えば天丼や木の葉丼に。
うなぎ、焼き肉の残りでもOK。
親子丼と残り物カツ丼を合体させると、親子の間を邪魔する豚はヨソ者でありながら
ボクにとっては急に良い人(良いブタ?)になってしまうのです。
好きにしちくれー、ってえとこですか。

Copyright(C)DocMihi.1997


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