長州の鐔

長州鐔とは山口県下において造られた鐔の称で、昔の長門国及び周防国のなかで造られ鐔のことである。主として長門国の萩を中心とした地域で造られ主として長門国の萩を中心とした地域で造られたものが大部分で、周防国の岩国、山口あたりで造られたものも含んでは居るが、その工人は極めて少なく且つ其の係類は矢張り萩の鐔工であるので、一括して長州鐔と称されて来たのである。長州鐔工の数は260人を数え、全国第一の多数の工人が繁栄し、そして全国一の鐔の生産を誇っていた。その工人の多くは毛利藩代々のお抱え工か又は其の下職の人々であったようであるが、藩工として相当の扶持を受け、藩の事業として鐔製作し、或は徳川将軍家に献上したり、需めに応じて全国に輸出されたことも明らかになって居る。