史記 呂后本紀第九


史記は中国における正史の初めをなすもので、呂后本記は、漢の高祖の皇后である呂后が高祖の死後、恵帝の世(前194−188)および恵帝の死後、政権を独断して勢力を振った状況、ならびに呂后の死後文帝の立つまでの状況を記述したものである。毛利家本は奥書により延久5年(1073)に大江家国が書写、点合、受訓をし、後に家行が伝領して康和3年(1101)に秘本によって照合し、さらに建久7年(1196)に侍従時通が読了したことが知られる。