かたつむり

大きな固いからしょって                  
 ゆっくり歩くかたつむり
                         
────重くない?
────重いさ
    でもね、ぼくを守ってくれる固いから

    大切な大切な『ぼく』なのさ

梅雨のしょぼしょぼ降る雨に
 のびのび歩くかたつむり

────どうして他のみんなが大好きな
    明るく輝く晴れの日に
    どこかにかくれてしまっているの?

────カンカン照らす太陽は
    『ぼく』をカラカラかわかすの
    だからやわらかな葉の裏で
    手足を固く縮ませて、からの中でこもっているの

木の幹だって葉の裏だって
 どんなとこでもしなやかに歩いていけるかたつむり
ゆっくりのんびり時にはからにこもっても
 しっかり歩くかたつむり
君の歩いた道すじは
 たしかに、くっきり残っているよ