文字


 アラビア文字のルーツをたどると、紀元前千年頃の古代フェニキア文字まで遡る。 しかし、直接のアラビア語の祖先といえば、ナバタイ文字になる。紀元前後に、 ヨルダンのペトラに住んでいたアラブ系ナバタイ族は、古代フェニキア文字から派生した アラム文字を借用し、ナバタイ文字を考案した。その後、ナバタイ文字に改良が加えられ、 アラビア文字の原型が誕生した。
 イスラムの誕生とともに、アラビア文字もまた聖典コーランの文字として、その重要性を増し、 イスラム勢力の拡大地域では、アラビア語化されない地域でもアラビア文字が使用されるようになった。

 アラビア語の文字は全部で28個あり、すべて子音である。アラビア文字は単語でも文章でも 右から左へ書かれる。アラビア文字には独立形と結合形があり、結合形は語頭・語中・語尾にくる場合、 それぞれに形が多少変化してくる。




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