言語連合 linguistic alliance, language union


 言語同盟とも言う。ある地位的に連続した地域で、同系関係には基づかない一連の言語特徴を共有するような 言語群のことを言う。トルベツコイ が第1回国際言語学者会議(1928、ハーグ)に出した「提案」の中で初めて用いた用語で、それによれば、 「統語面における大きな類似、形態構造の基本原理における類似、および多くの共通な文化語彙 、またしばしば、音韻体型における外面的な類似性を示すけれども、組織的な音韻対応、形態素の音形に関する一致 、ならびに共通の基礎語彙が全く見られないような言語のグループ」と定義され、同系関係に基づく「語族 (独、Sprachfamilie)」という概念とは厳密に区別すべきものとされた。

 最近では、言語連合の変わりに、言語圏あるいは言語領域(linguistic area)、あるいは収束圏(convergense area) という用語が使われることが多い。


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