今日、彼は行ってしまう。 ベルンに帰って汚名を晴らすのだと、 遠く故郷の空を見つめてそう言った。 「必ず、迎えに行く」 そんな、悲壮な覚悟をした目でわたしを見ないで。 うそつき。 あなたは今から死にに行くのでしょう。 どうして希望を持たせるようなことを言うのですか。 「さようならプリシラ。体に、気をつけて」 ああ、やさしいことばをかけないで。 おまえなんか嫌いだと言って。 ひどく傷つけて。 そうしたら、わたしはあなたを忘れます。 「愛しているよ」 砂埃が舞った。 ハイペリオンが啼いた。 「わたしも愛しています・・・ヒース・・・」 身体が、玩具のようにぐしゃりと崩れ落ちた。 彼は行ってしまった。
****************************************** うわっ、短っ!
別れのときまでには”さん”なしで呼び合う二人希望。
何で私の書くヒースは「愛してるよ」とか平気で言えるのか。
実際のヒースは絶対言えないと思います。シャイボーイ。
04/09/06