以下は代表質問の内容です。
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宇部市議会(19年9月)定例会議事録 一 般 質 問 (市 政 会) 井 仁 議 員 順位第13番、高井仁君の登壇、発言を許します。高井仁君。 〔26番 高井 仁 君 登壇〕 ◆26番(高井仁君) こんにちは、市政会の高井です。きょうは教育の重要性にかんがみ、小学校の統廃合について質問させていただきます。 昨年12月15日、安倍内閣が最重要法案としていた教育基本法の改正案が可決、成立しました。また、この改正教育法関連の法改正の第一弾として、教育三法案の改正案が去る6月20日可決、成立いたしました。これらの法案は半世紀以上もの間、問題視されながらも手つかずであったものであり、60年ぶりの改正によって新しい教育の基本理念が明確になったのであります。 また、最近のゆとり教育の問題点に端を発したといわれます子供の学力低下現象等に際し、21世紀の日本にふさわしい教育体制を構築し、教育の再生を図っていくため、教育の基本にさかのぼった改革を推進するために、総理大臣が主催する教育再生会議がもたれ、これの答申を得て、経済財政運営と構造改革に関する基本方針2007、いわゆる骨太の方針2007の教育再生の項として、その一例としまして、授業時間数の10%増ということが打ち出されました。 一方、昨年行財政改革推進法案が可決され、政府におきましても、昨年の骨太の方針2006によって聖域なき大幅な歳出削減が始まっております。我々の宇部市政の各分野におきましても、18年度末で一般会計及び特別会計両方だけで1,278億円、市民1人当たり71万円の市債残高があります。このことを十分認識して将来のことを考えれば、本来の目的を追求しながらも、財政の効率的運用、すなわち行財政改革を重視した行政、市政を行うことが肝要であろうというふうに思っております。したがって、当市の協議会におかれましても以上の2点、すなわち教育効果の向上にあわせて行財政改革を充実した施策を行う必要があると思います。 そこで宇部市の小学校の現状を見ると、ここ数十年間において人口のドーナツ化現象に伴い、川上、黒石小学校を新設、また市町村合併により3校ふえましたが、人口減少地域については放置したままで、現在のようなひずみが生じたのであります。そのひずみとは、児童数938名、クラス数29の東岐波小学校がある反面、児童数でその40分の1、すなわち児童数24名、クラス数3組の吉部小学校があるのであります。1学年1学級、いわゆる単学級の学校が7校、また複数の学年が1つの組となるいわゆる複式学級をとらざるを得ない学校はそのうち2校、2つあります。これが平成25年度の予測によりますと、北部6校のうち船木小学校、万倉小学校を除く4つの小学校が複式学級採用検討の対象になります。なお、万倉小学校はその翌年にはその仲間入りします、5校になります。 教育の効果ということを考えれば、組みかえのできない単学級、1学年1学級は避けるべきであり、まして数個学年が同じ教室で勉強せざるを得ない複式学級は絶対に避けねばならないと思います。また、少数の児童のため多くの教職員をこれに充てることは財政上大いに問題があります。このため学校の統合を進めることが必要でありましょう。 そこで質問。最近の人口動態にかんがみ、教育効果及び行財政改革の両面からも、市内小学校の統合を行うべきではないか。特に、平成25年の予測で、児童数が31名となる小野小学校、同じく26名となる吉部小学校を含む北部6校の今後について、抜本的な方策をとる必要があるのではないかということであります。 以上で、壇上での質問を終わります。よろしくお願いします。 ○議長(小川裕己君) 前田教育長。 〔教育長 前田 松敬 君 登壇〕 ◎教育長(前田松敬君) 高井議員の御質問にお答えいたします。 小学校の統合廃校について。宇部市における最近の人口動態からして、教育効果及び行財政改革の両面からも小学校の統合廃校を行うべきではないか。特に、5年後の平成25年度の予測で児童数が31名となる小野小学校、そして同じく26名となる吉部小学校を含む北部6校の今後について抜本的な方策をとる必要があるのではないかについてでありますが、小学校の適正配置等を考える場合、学級数については、学校教育法施行規則等から12学級から18学級が望ましいこと。通学距離については、低学年の体力を考慮して2キロメートル以内が望ましいこと。特に、小学生は地域の中で育てることが望ましいこと、こうしたことが大切であると考えております。しかしながら、児童数が減少している学校があることも事実であります。 また、統廃合について、さまざまな意見があることも承知しております。こうしたことから、今年度(仮称)宇部市立小中学校適正配置検討協議会を設置し、児童数の推移や地域の実情等を踏まえながら市民の皆様の御意見を伺い、検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆26番(高井仁君) 先ほど教育長から新しい適正配置検討協議会を設置するというふうに返事いただきました。これは非常にいいことですし、これを待っていたわけです。はっきりいってこれ一言を得たいために言ったようなもんです。今回発言したようなもんです。 これの、協議会の概要といいますか、どういうふうに、どういうので、いつごろやって、いつごろ結論出て、いつごろからこの決定に従って動き出すかというようなことについてちょっと御質問いたします。大まかでいいです。 ◎教育長(前田松敬君) 新しく設置します協議会、まず構成について少し触れてみたいと思います。今回設置します協議会の委員は、学識経験者、教職員、PTA、自治会等の代表者に加え、一般市民も公募したいと考えております。それから、人数は大体13から15ぐらいを予定しております。任期はおおむね2年。それから、どういうことを協議するかということでございますか。 ◆26番(高井仁君) はい。それから、いつごろから実行に移せるか。 ◎教育長(前田松敬君) 実行はもうことしじゅう、できるだけ早くやろうと今努力をしているところでございます。 それから、実際に行います内容等としましては、問題点の洗い出し、学校訪問、場合によっては調査、それから望ましい配置、それからまとめ、そういったことをやっていこうと思っております。 以上でございます。 ◆26番(高井仁君) この協議会の分、あと時間ありましたらもう一度触れたいと思います。 先ほど申し上げました単学級、それから複式学級を現実にとっておるところは、学校はもうあるわけですが、これの教育効果というものをどういうふうに考えておられますか。今十分なのか、いやいやまあ何とかとか、その辺のところを聞かせてください。教育効果、いいのか悪いのか含めて。 ◎教育長(前田松敬君) いいか悪いかというのは実際に今学校がいっぱいありますので、どうこうというのははっきり言えないところもございますが、望ましいのはやはり1学年2学級から3学級、このように考えております。そうは申しましても、学年単学級の場合には自然に学校全体の人間関係ができますし、まとまりやすいこと、子供に活躍の場も多いこと、こうしたいい点があると思っております。逆にクラスがえができない、それから序列意識がやはり生まれやすい、こうしたこともあるので、教育的配慮、ここ辺をしなければならないと考えております。 以上です。 ◆26番(高井仁君) これが先ほど言いましたように、25年になったらどんどんふえるんです。私は教員経験者にいろいろ聞きましたけども、やっぱりそれはいけないと言っておられます。過去のここの議会で調べてみましても、平成15年でしたか、川上議員が、御承知のように先生経験者ですが、1学年1学級では絶対よくないよということをこの場で言っておられます。組みかえせずに、できずに1年から6年生までおる。これは人間関係でもよくないということも言っておられます。まして複式というのは、それ以上の教育効果を見ますと、全然別なことを同じ教室で1人の先生が教えるわけですから、本当これに対してしょうがない、しょうがないでええんでしょうか。何とかせにゃいかぬのじゃないんですか。子供たちの立場になると何とかせにゃならぬ。 二俣瀬で聞いた話ですけども、複式学級でやるのでは教育効果が上がらぬからといって、町のところに、親戚に住所を移して、実際はバスか自家用車か知りませんけど、町の学校に、市内の学校に通っておる、転校させたという話も聞いております。このあたり本当にどうなんでしょう、このままほっとってええんですかね。もう一度どうぞ。 ◎教育長(前田松敬君) 複式学級のいい点、悪い点そのまま言ってみますと、複式学級におきましては、やはり少人数であります。集団としての活気に欠ける面、それから学年が進むにつれ、先ほど言いましたけれども序列意識が生まれやすい、こういうことは事実でございます。しかし、子供一人一人に非常に活動の場が多い、したがって存在感が持てること。異学年が一緒に学習することから、ともに学び合う集団、これができるなどの特性があると思っております。 以上でございます。 ◆26番(高井仁君) 私は、この少ないところを合わせて1つの学校にしたらどうかということを前にも申し上げました。今でもこの考えは変わっておりません。なぜこれをやらないんだろうかということなんです。それは金もかかるよ、何もと言うかもしれませんけど、子供たちの教育を考えると少々お金かかってもいい、しようがないじゃないですか。また逆にいうと、もう一つ聞きますが、この6つを1つにしたら教職員の数はどう変わりますか。 ◎教育長(前田松敬君) これまだ実際に加配とか何とか、特別なあれがつきますからはっきりしたこと言えませんけれども、現在は72名です、北部6校。それから、25年にもし1校にまとめたとしたら、もしまとめたとしたらでございますが、たしか25人ぐらいになると思います。したがって40数名減になると思います。 以上です。 ◆26番(高井仁君) このことはさっき出ませんでしたけど、40何名ですよ。行財政改革というのはひとつこれあるのですが、そりゃ給料を県が出すのだから関係ないよという人はいないと思いますけどね。このあたりを考えるのが私は改革だと思うんです。恐らく先ほどの通学距離にしても2キロ以内と、こう言われました。2キロぐらい歩くのであって、前にもこうちょっと申し上げましたけれども、スクールバスやったらどうですか、スクールバス。ここに交通事業管理者がおられますけど、大賛成ですよね。市のバスを使えばいいのですから、余っとるやつを。それはあれとして、どうですか、そういうことを検討されて考えられたことありますか、考えられたこと。 ◎教育長(前田松敬君) 今言われたこと、本当、そういう面もあろうと思いますし、いろいろ聞いたこともございます。ただ私が思っておりますのは、これは教育的な観点だけから申します。ほかのまちづくりとかそういう観点抜きに申しますと、やはり望ましいのは先ほど言いました12学級から18学級。それから小学校の場合は、特に低学年、中学年、これらがおります。2キロで30分ではとてもよう歩きません。こういったこと等を考えた場合、法的には4キロ以内がどうこうとたしか出ておるんですが──済みません、義務教育諸学校施設費国庫負担法施行令では、おおむね4キロメートル以内となっておりますけれども、先ほど言いました小学校の低学年等の体力等を考えると、やはり2キロ以内が望ましい、望ましいということでございます。 それともう一つは、やはり小学校の低学年、中学年、特に低学年は、私は地域の中で育てたい、それが本当、大事じゃないかと思っております。 以上です。済みません。 ◆26番(高井仁君) ですから、スクールバスで、スクールバスが各家に迎えに行かなくとも、それぞれの学校の、今の現在の校区のどこかに集まってバスで運べば、2キロ以内で十分済むんじゃなかろうかというふうに思うのです。それで提案です。これも検討していただけたらと思います。 ちなみに、先ほど、学校教育法の施行規則の17条ですかね、12から18組というのは、その隣18条にはですね、分校というのがある。分校は、5組以下は分校と。まあ、せえとは書いてありませんけどね。分校は5組以下。すると吉部小学校は分校に該当するのですね、3組でしたら。その辺等も含めてもう少しいろいろと、分校にせえとは言ってないですけどね、いろいろな意味で、角度から。そりゃ今までのとおりだと一番簡単です、特に波風立てずに。そうじゃなくて、世の中改革をしようということで、発想を変えてやっていただきたいということなのです。今度の委員会に、そのほかいろいろありますけれども──それから委員会、先ほどに返りましょう。この前、適正配置の前に通学区域で委員会をやられましたよね、委員会を。あれは2年かかって何回ぐらいやられましたか、会議そのものは。 ◎教育長(前田松敬君) これは今資料がございませんから、確かではございません。5回ではなかったかと思います。ちょっとここ済みません、はっきり覚えておりません。申しわけございません。 ◆26番(高井仁君) 記録があるのは4回です。4回でも5回でもいいんですが、これを先ほど2年と言われましたけど、大体委員の任期が2年だから2年じゃなくて、毎月に1回ぐらいやられたらどうですか。例えば、いろいろと調べてみますと、先ほど申し上げましたが政府の教育再生会議ですね、あれは総理大臣が出て、座長 野依さんですかね、これ月に1回総会やってるのですよ。あのお忙しい方たちが、月に1回総会を。そして3つの分科会に分かれて、また別にやっています。その先生方はどれかの分科会幾つ、2つずつぐらい分科会に入っておられます。だからやろうと思ったらできると思うんです。2年だから2年後じゃなくて、さっき言ったように、数字がどんどん少ない方に行っているのですよね。だから通学区域だけでも2年やられた。その前から庁内であったんです。庁内でずっと検討されておった。ところが15年、さっき言った川上議員が、部外を入れたらどうだと言われておるから2年間かかってやられた。ちょっと、もうちょっと、私は気が短いのかもしれませんけど、早く結論を出す方向、いろいろ問題あるでしょうから。さっきの通学区域にしろ、これがあるわけです。あの時点でもこの問題が出てましたから。そういうふうに以後やられたらどうかなというふうに思ってます。 時間もありませんのでこの辺で終わりますけれども、やっぱり子供たち、北部におる子供たちの教育効果といいますか、子供たち本当にそれで満足だろうか、親の考え方を含めて満足してるのだろうかということから始めて、検討してもらいたいと思います。協議会でいい結果が出ることを願っております。 以上であります。 ○議長(小川裕己君) 以上で、高井仁君の質問は終わりました。
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