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宇部市議会(21年12月)定例会議事録
一 般 質 問 (市 政 会)
井 仁 議 員
◆16番(高井仁君) 新風会の高井仁であります。
さきの9月定例議会におきまして、市長の所信表明に対する質問をいたしましたが、特に教育力につきまして市長及び教育長から、それぞれ大変意欲のある心強い御意見を聞きまして安心しております。本日はそれに関連しまして、子供たちの学力と公的教育費、公的支出も含むのですけれども、教育費の関連について質問、そして、提言をいたしたいと思ってます。
将来の我が国を背負って立つ子供たちの学力の程度につきましては、国民が一様に心配するところであります。しかしながら、経済協力開発機構(OECD)が3年おきに15歳児について実施しております学習到達度調査、いわゆるPISAですが、これの学力の国際比較におきまして、最新発表であります、実質的には2006年のデータでございますけれども、57カ国による2006年のもの、そして、その3年前の2003年のもの、その3年前、今から言う6年前のデータを比較してみますと──これは日本全部の数字ですからね。まず、科学的リテラシー、リテラシーというのは応用力とか、そういうふうに言っていいと思いますが、科学的応用力というものが、6年前では、全世界で2番であった。それが、3年前でも2番であった。しかしながら、この前の2006年では6番に落ちたということがあります。読解力8番、6年前。14番、3年前。そして、このたび15番に落ちたと。数学的リテラシー、数学的応用力という面では、当初1番であったけど、6番になって、この前10番になったというデータがあります。調査のたびに、日本の順位はどんどん下がっていっておるということです。IEA、国際教育到達度評価学会でも同じような数値、結果が出ております。
また、前回の9月議会でも言及しましたが、ことしの4月に行われました全国学力・学習状況調査、いわゆる学力テストにつきましても、小学校でいえば、我が国全体の平均に比べて、山口の平均が、そして、宇部市の24校の平均は決してよくないように思います。この件につきましては、後ほど教育長の結果及び御意見を聞きたいと思いますが、今後の教育のあり方について大いに心配しているものであります。
一方、子供たちが学ぶ学校等に関する公的教育費につきましては、OECDの2009年版、最新のものです。実質的には2006年の調査ですけれども、我が国の教育機関への公的な財政支出は、OECDの平均が4.9%であるのに対して、就学前段階教育といいますか、前段階教育におきましては、対GDP比は3.3%で、28カ国中の27番、びりから2番目と。初等教育、いわゆる小学校教育段階におきましては、対GDP比が26%で、28カ国中26番、びりから3番目という状況があります。また、この調査における生徒1人当たりの教育費は、経済大国と言っている我が日本が、アメリカの1万3,000ドル、スイスの1万2,700ドル、そして、ノルウェー、オーストリア、デンマーク、スウェーデン、オランダ、イギリスに次いで28カ国中9番目で、金額としてはやっと28カ国の平均であります、9,000ドル程度であるという数字が出ております。
一方、宇部市における平成21年度、今年度の当初予算の教育費は47億9,622万2,000円であります。一般会計全体に占める割合はわずか8.2%であります。これが多い少ないについても、後ほどまた申し上げます。
以上のような状況におきまして、まず壇上から次の点について質問いたします。
質問の第1、全国学力テストについて。
1つ、さきの定例議会で公表を約束されたテストの結果について、どのような結果及び所見を持っておられるか。2つ、結果をどのようにして教育に反映されるのか。3つ、文部科学大臣は、次年度のこのテストを抽出方式にするということでありますが、今後のテストのあり方についてどのような形、方法がよいのかどうかであります。
質問の第2、公的教育費について。
1つ、県内の近隣都市と比べて、金額等については比較してどうか。2つ、全国の類似団体と申しますか、類似している他都市と比較して、公的教育費が普通会計に占める割合はどうか。3つ、教育機関の多少について、教育現場での意見はどうか、不満はないのか、これについて御意見を聞きたいと思います。
質問の第3は、各校区で行っている教育後援会について。
1つ、その目的は何か。2つ、活動の一環として会費を募って地元の学校に寄附をしているようだが、その金額はどのくらいだろうか。また、その使い道はどのようなものに使っているかということであります。
以上で、壇上での質問を終わります。
○議長(広重市郎君) 白石教育長。
〔教育長 白石 千代 君 登壇〕
◎教育長(白石千代君) 高井議員の御質問にお答えいたします。
御質問の1、全国学力調査について。
第1点、さきの定例議会で公表(検討)を約束されたこのたびのテストの結果はどうであったか。第2点、テストの結果をどのようにして反映するのかについてでありますが、これらは関連がありますので、一括して答弁させていただきます。
平成19年度から実施された全国学力・学習状況調査は、今年度で3回目となりますが、これまでは、その年度ごとの調査結果の分析と課題改善の取り組みを行ってまいりました。しかしながら、今年度は、本市の児童生徒の各年度を通じた学力、学習状況を把握することが課題改善により有効であると考えられることから、3回分の調査結果を総合的に分析することとしました。調査結果の公表につきましては、過度の競争や序列化につながらないよう、各年度の全国の正答率を100として、本市の状況を指数化し、ホームページに掲載したところであります。 教科に関する結果につきましては、小学校の状況を全国と比較すると、国語、算数とも低い傾向にあります。ただし、算数の知識に関する問題の数と計算、量と測定については、過去2回より上回り、全国と同程度になっております。
中学校の状況を全国と比較すると、国語、数学とも年々上回る傾向にあります。ただし、国語については、全国より下回っている領域が見受けられます。生活習慣や学習環境等に関する結果につきましては、小中学校とも規範意識や自尊感情は全国と比べて望ましい傾向にありますが、家庭での学習習慣や読書活動については、全国に比べて時間が短い傾向にあります。
教育委員会としましては、現在、これらの分析をもとに、本市の児童生徒に対する教育指導や学習の改善策について、小学校、中学校それぞれの学力向上推進プロジェクト委員会を設置し、協議を重ねているところであります。今後、学力向上のための改善策を取りまとめ、学校に周知してまいりたいと考えております。あわせてホームページにも掲載する予定にしております。
第3点、この件についての現在の政権与党の方針についてはいろいろと危惧されるところがあるが、今後どのような形(方法)がよいと思うかについてのお尋ねでありますが、平成22年度全国学力・学習状況調査につきましては、すべての小学6年生、中学3年生を対象とする従来の方法から、学級単位でランダムに抽出する抽出調査方式に変更されると聞いております。また、抽出調査対象外であっても、希望すれば、国から同一の問題の提供を受け調査を実施することができることとされております。
教育委員会としましては、平成22年度については、3年前に調査を実施した小学6年生が中学3年生になり、同一集団の変容をとらえることができ、本市の学力向上に有効な資料になり得ることから、すべての小学6年生、中学3年生を対象とする従来の方法での実施が望ましいと考えております。
御質問の2、宇部市の公的教育費(国、県の補助費等を含む)について。
第1点、近隣他都市と比べて遜色ないか。第2点、全国の類似他都市と比較して、金額及び普通会計に占める割合はどうかについてでございますが、これらは関連がありますので一括して答弁させていただきます。
平成20年度決算の目的別歳出構成状況における教育費の決算額は約48億7,000万円となっており、普通会計に占める教育費の割合は8.2%であります。県内13市の決算額の平均は、約38億7,000万円、率にして9.5%となっております。また、全国の市区町村を人口と産業構造等に分類し、同じ類型に属する自治体を類似団体と言いますが、本市を含む類似団体29市の普通会計に占める教育費の決算額の平均は、約87億円、率にして12.6%となっております。
教育費を構成する内容は、学校教育に関係する経費以外も多く含まれるなど、類似団体ごとに状況は異なっておりますが、本市の教育費と比較しますと、類似団体のほうが上回っております。
このような状況の中ではありますが、本市では、安心安全のための年次的な学校施設の整備、学校からの要望の強い特別支援教育における生活指導員、介助員等の配置、読書活動を推進するための図書の購入など、必要な予算についてはできるだけ確保するとともに、学校に学びの文化を根づかせる学びの創造推進事業、全小中学校へのスクールカウンセラーの派遣、市立図書館と連携した学級文庫による読書活動の支援、学校給食における地産地消による食育の推進など、本市独自の取り組みを行っているところであります。
今後教育委員会としましては、本市の教育力アップを図るため、子供たちに直接かかわる予算のより一層の確保に努めてまいりたいと考えております。
第3点、教育現場の意見はどうかについてでありますが、教育委員会では、年度当初に小中学校に対し、消耗品や教材備品の購入など、各学校で判断し執行できる予算として、児童生徒数に応じて1校当たり平均約450万円、総額で約1億6,000万円を配当しているところであります。また、施設整備や配当予算では購入できない管理備品等につきましては、その緊急性や重要度を勘案しながら、1校当たり平均約1,000万円、総額で約3億7,000万円を教育委員会において確保し対応しているところであります。
なお、校長会及び各学校からの要望については、学校を訪問する中で、校長や教職員からの意見を聞き、実態を把握し対応しているところであります。
御質問の3、各校区で行っている教育後援会について。
第1点、目的は何か、どのような活動をしているのか。第2点、活動の一環として会費を募って地元の小中学校に寄附をしているが、その金額はどのくらいか。第3点、各学校での使途は何かについてのお尋ねでありますが、これらは関連がありますので一括して答弁させていただきます。
教育後援会は、自治会や世帯からの会費で運営され、教育環境の整備充実や教育的行事の後援を図る等の目的で、各校区に任意に設置されているものであります。各学校に確認をしたところ、教育後援会の年会費は、1口当たり100円から200円程度となっており、繰越金を含む年間予算額につきましては、小学校が約1,700万円、中学校が約1,300万円、合計で約3,000万円となっております。この会費の使途につきましては、それぞれの学校において、主に樹木の伐採や花壇の整備、部活動における大会遠征費の助成や用具の整備、カーブミラーの設置や遊具の補修などに使われております。
教育後援会につきましては、物心両面にわたり学校を支援していただいている大切な組織であり、今後とも御協力をいただきながら、よりよい教育環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆16番(高井仁君) ありがとうございました。ちょっと最初にお断りしておきますけれども、この質問書を出した後、12月1日に学力テストの結果をホームページに出されましたので、ちょっとちぐはぐなところあります質問は御承知願いたいと思います。
それから、学力テストがすべてではないと思いますけれども、しかし、現段階では、いろいろと我々が比較したり、知ったりするのはこれしかありませんので、ひとつそういう考えでやりたいと思ってます。
それと、午前中、青木議員が聞かれまして、若干このテーマでやられましたので、重複するかもしれませんが、御承知ください。
まず、最初に、今度の成績について教育長はどういうふうに思っておられますか。宇部市の全体で、宇部市の教育全般の責任を持つ教育長として、どういうお考えをお持ちですか。
◎教育長(白石千代君) お答えいたします。調査結果は、大変厳しいものとして受けとめております。
◆16番(高井仁君) 私は、厳しければ厳しいほど、これを世の中に知らせにゃいかぬと思うのです。ただ、この発表、言い方が厳しく、失礼しますけど、何か隠しているようにしか思えません。例えば、評価表でも、国も県も正答率で出しておるのですけど、宇部市だけ国を100にして何とかって、これは何か理由があるのですか、どうぞ。
◎教育長(白石千代君) 平均正答率は受験いたしました各学校等には行っております。目的というのがありますので、平均正答率をそのまま出すことはこの調査の目的に沿っているものとは考えておりません。今回あくまでも全国的な状況と今まで、今回で3回目になるのですけれども、それを総合的に判断して分析し、次の施策に生かすことが一番大事なこと、この調査の目的に沿ったものと判断しております。
以上です。
◆16番(高井仁君) 確かに宇部市の発表した講評について、調査結果の講評というところでは、調査の目的の一つに、教育に関する継続的な検証を改善、サイクルを確立してと、こうあります。確かにそれもそうだと。だけど、この成績というのは、受けたのは子供ですから、子供の成績なり、学力を上げる、または学校全体の学力を上げるという目的はないのですか。
◎教育長(白石千代君) 教育委員会としましても、それから学校としましても、子供に学力をつける、学力を上げる、これは当たり前のことであろうと思います。今回の国語、算数、または国語、数学というのは、先ほど議員さんもおっしゃったように、学力の全部ではない。でも、私も、学力の一部であるととらえております。ですから、結果としては、これは、喜べるものではありませんので、謙虚にこの事実を受けとめて、どう分析するかということに今は重きを置いております。
◆16番(高井仁君) 今、全部じゃないけれども、子供たちの学力を上げるのが目的であると、こう言われました。
宇部市全体の成績が県内でどの辺にあるというのを市民に言うちゃいかぬのですかね。いかぬのでしょうか、どうぞ。
◎教育長(白石千代君) どの位置にあるかというのは、単純に皆さん、もしかしたらお知りになりたい、これも事実であろうと思います。これが、まさに文科省が心配しております序列化につながるものと私も考えております。
◆16番(高井仁君) この学力テスト問題は、ずっと毎回毎回必ず過激な競争と序列化が出るのです。それを意識し過ぎているのじゃないかという気がするのです。教育長まだ先生をやっておられぬときですか、昭和36年に愛媛事件がありましたね、御存じですか。生まれておられたのですから、昭和36年、当時の学力テストがオーバーヒートしまして、どんどん当時出た勤務評定に引っかかって、もう学力を上げることが大目的になったのです。それもあって、もう一つ北海道で争訟事件があってこれ中止になりましたけどね。今はそういう先生はおられぬのじゃないですか、勤務評定のために、ほかをやりっぱなしで、テストばっかり力を入れるというのは。というふうに、私はそれを意識し過ぎるのじゃないかと。
さっき言われましたように、ただ、敵を知り己を知るは戦いの第一歩というのは、孫子の兵法でありますね。よそのことを敵と言うていいかどうか知りませんけど、自分が一生懸命やるには、やっぱり敵、状況を知らぬにゃいかぬのです。宇部市のどの辺というのを言うていいですか、だめならだめと言うてください。私は知っておるのです。これは、皆さん秘密と言われるが、何かさっき言ったように宇部の評価方法が違うだけで、県のを見るとわかるのです。きょう青木さんも言われましたね、出るのです。今全国を100にしたって言うたって、もともとの正答率から来とるわけですから、簡単に計算できるのです。私全部出しているのです、計算しました。そうしますと、正答率、宇部市の正答率、きょう青木さんが、全国よりもマイナス2.5と言われた。全国よりマイナス2.5というのは、63.5ですよね。だめならだめと言うてください、手を挙げてください。そして、ほかのデータを比べますと、全国よりいい、今県の中に20市町あります。これを比較しますと、それぞれがどの辺というのは、県のデータ発表を見ますと、皆わかるのです。どこというのはわかりませんけど、どれが幾つというのがあります。そして、正答率から、宇部市のあれから見ると──その前にちょっと聞きますけど、こういう自分の学校がどの辺にあるというのは全然校長先生は御存じないのですね。それでいいかということが1つあるのです。学力を上げるためには、さっき言った、敵を知り己を知るはというのですよね。宇部市で、私はだれから聞いたわけでもありません。さっき言った県と宇部市だけのデータを見ますと、全国平均以上のが3校ありますね、宇部市に、ありますでしょう。60平均で、正答率66以上のが3つあるのです。ないのが、あと幾つですかね、という形でやるのです。宇部市がどの程度というのは、その正答率さえわかれば、県のこれを見ますと全部出ておるのです。正答率による市町ごとの状況というのがあります。これを見ますと、何点以上が幾つ、何点以上が幾つ、全部出ております。県のに出てます。それで、その正答率からいくと、はっきりいって、一番悪いところの小学校でいえば4つ入っておるのです。一番悪いのは、だから、一番よくても20分の16ですよ。中を見ますともっと悪いと思います。
その辺のところを知らないと向上しようがないのじゃないですか。だから、発表したらどうかと、私が前からいつも言うのは、そういうことです。そういう前提でもう少し話を進めたいと思います。
各学校に自分のところはどうだというのを言うちゃいかぬって言っておるのじゃないですか。自分のところはどの程度というのは言っておるのじゃないですか。
◎教育長(白石千代君) 学校にはその学校のそれぞれの正答率等を含めて、詳細な調査結果は行っております。全国もわかれば、県もわかります。だから、一番大事なのは、各学校がその正答率を見て、個々の子供もいます。その状況を見てどう考えるかです。だから、今まではやっぱりその認識といいますか、理解度といいますか、そのあたりがまだ足りなかったのではないかと、私自身思っております。
今回、校長たちもそれを真摯に受けとめまして、学校内でその講評については、それぞれの学校で意を用いておりますということです。だから、この結果は、どうすれば一番いいのかということですが、各学校が各学校として、自分の学校をどう見るか。学校は国とも県とも比べることできますね、正答率をもって。自己分析することは十分してほしいわけです。だから、それは指示してあります。
そしてまた、教師です。教師一人一人がそれをどう受けとめるかということ。受けとめてほしいわけです、真摯に。そして、今度は子供たちもその問題をやり、解けた、解かなかった、こういう問題は解けたけど、こういう問題は解けなかったとそれぞれあると思うのです。それがそれぞれの課題であると思うのです。そういうことをそれぞれが認識する。教育委員会も認識する。今までのこのわかりにくい文章表現では説得することができなかったと理解いたしまして、今回のような3年間分の分析、それを指数という形であらわした次第です。ということで、3年間分のこの結果につきまして、それぞれが謙虚に受けとめてほしいと願ってます。
◆16番(高井仁君) 宇部市の中で、この正答率を発表しておられる学校はありますか。自分の学校のことを。
◎教育長(白石千代君) 数値の発表はしていないと思います。生活状況調査とありますが、あれについては数値を一緒に公表していると思います。
◆16番(高井仁君) 宇部市は、恐らくそういう指導をしてないそうです。よその県はどんどんやっておるのです。これ時間があったら後ほど申し上げますけど、広島県はどんどんやっている。学校が自分で手を挙げてどんどん数字で出してます。広島県は成績がいいです。正答率がすごくいいです。山口県はあんまりよくないです。
次に行きましょう。時間がありません。どう反映させるかという2つ目に行きましょう。先ほど抽出でなくて全員でやる、平成22年はやりたいと言っておられました。これは予算措置が伴うものですので、市長も全員やったほうがいいということを思われれば予算措置のほうをひとつよろしくお願いいたします。
来年は、3年前にやったのが今度また受ける番になるからではなくて、今後ともこれ続けていただいて、お金の話をまたあとしますけれども、どんどんいい方向にやってもらいたいと思います。
ただ気になるのは、ここのところのやり方、この試験は4月21日にありました。そして、送る、東京の文科省が計算して8月末に成績が来ました。そして、それをああだこうだ、学校でももちろんやられたのでしょう。教育委員会でもやられたでしょう。そして、成績の公表が12月1日でした。その1日の段階で、プロジェクトチームをつくって、今からどうするかを検討するというふうにありました。間に合うのですか。と申しますのは、この子たちは、中学校3年生、小学校6年生が受けたのですよ、4月にやって、この3月の最初に卒業するのです。さっき言われた傾向を調べるだけならそれでいいと思いますけど、やっぱり試験を受けたからには、子供たちによくその後の教育を含めてちゃんと反映させないと、ちょっと子供を何かの道具に使ったような感じがしますので、この辺のところ、もう既に試験をやったあるよその学校は、よそですよ、宇部じゃなくて、試験の終わった、校長先生の判断で1週間以内にやっぱりやらないと、熱いうちに鉄を打たないとだめだということで、学校で採点しまして、どうだどうだってとりあえずやって、そして、全国的な発表を待って、またどうするか傾向等についてやるという学校もあったそうです。どうですか、その辺のところ。
◎教育長(白石千代君) 実は、これは山口県下全員やっていると思います。試験が終わりまして、すぐ抽出、最低1クラスはすぐ教員が採点いたしまして、学校の傾向というのを分析し、市教委もその結果をいただいておりますけれど、それをすぐ授業等に生かすようにということで、そういうことは全部やっております。
以上です。
◆16番(高井仁君) それは、私くどいようですけど、成績が悪いのはなぜかということを考えたら、何かいろいろその辺のところのやり方があるのじゃないかなと思ったものですから、いろいろ伺った。ここでどうやって成績を上げるかというのはやめておきましょうかね。プロジェクトチームの結果が出るまで、そんなかかるものですかね。
次に、公的教育費に行きましょう。教育費の件、先ほど私壇上で言った、答弁されたとおりであります。類似団体が、これは一般会計より普通会計と言うたほうがいいですか──の占めるあれが12.6%、宇部は8.2%、4.4%の差がある。類似団体ですから、人口もほぼ一緒、産業構造もほぼ一緒、だから同じようなと思っていいと思うのです。これだけ差があるのはなぜですか、どちらに聞けばいいですか、どうぞ。
◎教育部長(中村彰男君) 先ほども答弁を教育長がいたしましたけれども、教育費の割合が本市よりも上回っておりますけれども、その構成をする内容というのが、例えば、市立幼稚園、市立高等学校、それから、美術館等の社会教育施設にかかわる経費、こういったものが、学校教育に関係する経費以外も含まれているというような、類似団体として異なる状況がございます。また、そういったことと、本市におきましても、例えば、借入金の償還に充てる公債費の割合が高いといったようなことで、その内容が異なっておりまして、配分額というのがある程度限定されてきておる。そういった中での教育費の割合という形になりますので、その辺が異なってきておるということで考えております。
以上です。
◆16番(高井仁君) 12.6%と8.2%は23億円の差があるのです。さっき美術館がないの何とかがないと言われた、その分だけ教育環境が悪いのですね。宇部はないということは、それは認められますね。今部長のお答えでは、何かもう、何でこんなプラス金が要るのかというような感じを受けましたが、どうですか、もう十分ですか、今もらっておる金は。
◎教育部長(中村彰男君) これは、どこまで教育費が充実度があるかというのはなかなか難しいところで、それは、あるにこしたことはないのでございますけれども、ただ、先ほど言いましたように、宇部市の厳しい財政状況の中で、限られた予算の中で教育費というのをある程度一定の額を配分していただいているということで、足るか足りぬかと言われるとなかなか答えにくいところでございますけど、一定の額は、必要な額はいただいているというふうに感じております。
◆16番(高井仁君) 何か次期財務部長になりたいような口ぶりですね。
では、学校の耐震化率はどのくらいですか、宇部は。
◎教育部長(中村彰男君) 現在も耐震化工事をしている所がございますけれども、工事中でございまして、平成21年、ことしの4月1日現在で申しますと、41%となっております。
以上です。
○議長(広重市郎君) 高井議員、残り3分です。
◆16番(高井仁君) 宇部市は41%、さっき言った山口県の市町20のうちの14番目です。14番目と言うたら、テストの成績が16番目、これは14番目、何か似ているような数字で、これも今まで金を使ってないからこうなったのじゃないですか、14番目になった。
それから、さっき午前中も図書館の学習室の話が出ました。つくるのつくらぬの、つくってやればいいじゃないですか。土地がなければ3階建てぐらいでつくればいい。まちの中の空いたお店があるからそこで勉強って、違うですよ。勉強と言うたら皆さん御経験があるように雰囲気が大切なのです。やっぱり図書館だから勉強するのです。
私も大学を失敗しまして、浪人しているとき、古い図書館で勉強しました、あの山の上の。今私が生きているのは、そのおかげだと思っています。そういうふうに、教育に金を使ってないのです、私に言わせれば。だから、こういう結果になるのです。県で16番目以降になっちゃうのです。
それから、パソコン、実は教育後援会のデータを見ましたら、教育後援会約3,000万円ほど市民の浄財が出ておるのです。この気持ちは本当に大切にしてもらわにゃいかぬと思っています。これ使っている項目を見ますと、パソコンが物すごく多いです、何に使ったかというと。そのほか、学校の設備、側溝を直した40万円とか、何でこんな教育後援会費でこんなに使うのだと、その分だけ、財務部長の面倒見が悪いからそうなっちゃうのじゃないですかとしか思えないのです。
それから、職員の採用の、臨時職員でも何でもいいです。これは、ある学校に行って聞きましたら、私は海洋少年団長をやっておるから、小学校の校長会とのつながり──雑談する。そのとき忙しいと、教頭先生は金づちを持って校内を走り回って直しておる。それで、学校給食費の問題、校長先生が学校給食費払えと言うて各家に訪問せざるを得ないという話も聞いたことがあります。
それから、問題児がおるときに、私はある人に引かれて行った。どうですかと聞いたら、校長が一番詳しいのです。担当の先生は勉強せにゃいかぬから、教えにゃいかぬから、そういう状態なのです。
先生に、あなたはこんな調子で学校経営ができるのですかと言うたことがあります。要するに、先生は、ある書類によりますと、今残業率がすごいのだそうです。先生の残業率が、40年前は10時間だったのが、乱暴な数字ですけど、今30時間になって、大変なのです。だから、先生から雑用を外すとか、必要なことがあるのじゃないですか。そういうことについてどんどんやっていただきたい。23億円全部教育費に回せとは言いませんけれども、せめて5億円ぐらいをぼんと白石教育長にあげて、市長、あげて、宇部市の学力向上のために思うように使いなさいとやったらどうですか、そのぐらい。あの……
○議長(広重市郎君) 高井議員、時間です。
◆16番(高井仁君) まだ1時間ぐらい欲しいですけど、終わりますが、いろんな金がかかると思いますが、教育と研究というのは、将来のことですから、かかることですから、思い切ってお金を渡して、中村さんも白石さんも、一生懸命、使い道を考えていただきたいと思います。
言葉足らずですが、以上でございます。
○議長(広重市郎君) 以上で、高井仁君の質問は終わりました。
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