宇部市議会(23年12月)定例会議事録
一 般 質 問 (市 政 会)
井 仁 議 員
◆ 16番(高井仁君) こんにちは。新風会の高井仁です。
本日は、宇部市の道路行政について2件、そして、山口宇部空港の振興対策といいますか、これにつきまして1件の計3件について、要望、提案を兼ねて質問いたしたいと思います。
まず、第1の道路行政の件でございますが、市街地以外の都市計画に指定されていない、いわゆる郊外地区における主要市道の整備についてでありますが、当市の市民の居住場所は、御承知のとおり、ドーナツ化現象が生じた結果、かつてに比べ、例えば東部地区のように郊外住宅地の住民が2倍から3倍にふえている。戸数も3倍になっている。また、郊外地ほど1軒当たりの車両保有数がふえております。特に通勤時刻と学童の通学時刻の交通量は相当なものであります。一方、ごく一部を除いて、道路そのものはほとんど変わっているようには思えません。
そこで、質問第1の第1点、市内東部地域における主要市道の拡幅、歩道の設置等の整備は、何に基づいて、どのような計画によって実施されているのかお尋ねします。
次に、第四次宇部市総合計画の基本構想にまちづくりの目標として挙げておりますような、市民にとって住みよい生活環境を整備するためには、行政のあらゆる分野におきまして、将来そして長期から短期に至る各種の計画があって、この計画に基づいて着々とインフラが整備されているはずであります。
各主要市道ごとに、将来どのような道路、どのような形にするのか、いつごろを目標としているのかについて、5年先の中期計画、10年先の長期計画、そして、ずっと先の将来計画をつくらねばならないと思っております。市のほうではこれにかわるものは、先ほど申し上げました総合計画というふうに説明しておる段階でございます。不自由を感じている市民の立場から見るときに、この道路がいつごろどのような形によくなるのか、整備されて、安心安全の住みやすいところになるのか。または、ここ何十年かは現状のままで我慢せざるを得ないのか、大変気になるところであります。道路を管理する立場として、市民に知らせる義務があるのではないでしょうか。この計画が公表されれば、市民はそれをもとに将来を見詰め、おのれの生活の計画を行うでありましょう。
そこで、質問第1の第2点、主要市道について、将来を見据えた整備計画策定の必要があるのではないか。そして、それによって市民の疑問と期待にこたえるべきではないかということであります。
次に移ります。昨年12月議会におきまして、従来から懸案事項でありました東岐波地区の市道花園岐波浦線のJR宇部線岐波東踏切の拡幅についてただしましたところ、市長から「本市の財政状況を見据えながら、整備に向けてJRとさらなる協議を進めます。」との答弁をいただき、付近の住民はこれに大変大きな期待を寄せているところであります。
そこで質問の第2、市道花園岐波浦線のJR岐波東踏切及び同付近における拡幅工事について、具体的な計画をお示しください。
次に、質問第3に移ります。
山口宇部空港の存在は、県内他市には見られない本市の強みでありまして、県民の足として大変重宝しているところであります。現在は国内線だけ、しかも東京便だけでありますが、現在山口県民で海外への渡航者は年間約10万人、往復延べ20万人がどこかの空港を利用しているのでありますが、この人たちが海外渡航する場合、御承知のとおり、成田空港、関西空港等が滑走路の数によりまして便数が少ないため、他の空港で乗り継いだり、また、時間待ちのため不自由をしているのが現状であります。
そこで、他の多くの地方空港が実施しておりますように、韓国の仁川空港またはシンガポールのチャンギ空港等のハブ空港、そして見方を変えまして、現在関釜フェリーで来日している約20万人の外国人がおられることを思えば、近隣の釜山空港を含めて、定期便を設けることが必要ではないでしょうか。これは単に観光客だけでなくて、産業面、海外進出の多い企業の育成や誘致の一助にもなるのでありましょう。
そこで質問第3、山口宇部空港の国際定期便就航について。
第1点、 国際定期便就航の必要についてどのように認識しているのか。
第2点、 定期便就航の必要性について、管理者である山口県及び空港利用促進振興会の意向はどうか。
第3点、 必要性を認識しているとしたならば、どのようにして実現しようとしているのか、どのような努力をしているのかであります。
以上、全体として大項目3件について、壇上における質問を終わります。
○議長(杉山孝治君) 久保田市長。
◎市長(久保田后子君) 高井議員の御質問にお答えをいたします。
御質問の1、市内東部地域における主要市道の整備(拡幅、歩道の設置、舗装等)について。
第1点、現在は何に基づいて、どのような計画によって実施しているかとのお尋ねですが、市道の整備計画は本市のネットワークを形成する規模が大きく、国庫補助対象事業となるものを重点路線として位置づけ、宇部市総合計画等に掲げているところでありますが、現在は、第四次宇部市総合計画前期実行計画において、平成22年度から平成25年度までの4年間の計画期間で、都市環境の整備について、面的・量的整備から安全性や利便性を高める質的整備に転換を図りながら、重点路線の整備を進めることとしています。
お尋ねの市内東部地域における市道の計画については、古殿王子線や片倉浜田線など、第三次宇部市総合計画の実施計画に計上し、既に事業を完了しました。また、第四次宇部市総合計画前期実行計画に丸尾大津出線を計上する予定でしたが、計画段階において地元の同意が得られなかったことから、計上できなかった経緯があります。しかしながら、その他の市道として、丸尾岐波浦日の山線など、予算の範囲内において単独事業で年次的に整備を進めています。
なお、市民から多くの要望があります市道の舗装や側溝、歩道の整備などについては、効率的で効果的な透明性の高い道路整備を進めるため、道路整備の優先順位設定基準に基づき、優先順位を定め、整備を進めています。
第2点、将来を見据えた整備計画策定の必要性があるのではないか。そして、それによって市民の疑問と期待にこたえるべきではないかとのお尋ねですが、第四次宇部市総合計画基本構想は、平成22年度から平成33年度までの12年間を計画期間とする中長期的な視点に立ち、安心して利用できる道路環境をつくるなど、まちづくりを計画的、効率的に推進する基本となるものです。
しかしながら、地方を取り巻く社会経済情勢の変化が激しいことから、これらの動きを的確に把握し、情勢の変化に適切に対応していくことが市民ニーズにこたえることと考え、基本構想の計画期間である12年間を4年ずつ前期、中期、後期に分けて、実行計画を策定することとしています。
したがいまして、平成25年度までは、前期実行計画に従って、都市環境の質的整備に取り組んでいるところです。次の中期実行計画では、前期実行計画の検証を行い、そのときの社会経済情勢を踏まえた上で、整備効果や地域性なども考慮して、新たな道路整備計画を策定し、実行計画に盛り込んでいきます。
御質問の2、市道花園岐波浦線のJR岐波東踏切及び同付近における拡幅工事について、具体的な計画とのお尋ねですが、お尋ねのJR岐波東踏切は、踏切部分が前後の道路と比べ狭くなっている、いわゆるボトルネック踏切であることに加え、踏切の前後の道路線形も湾曲しているため、通行車両を初め、特に歩行者の危険度が高く、また、市民の行楽の場であるキワラビーチへのアクセス道路でもあることから、かねてより踏切の拡幅改良に向けてJRと協議を重ねてきました。
その結果、緊急性や事業効果等を勘案して、拡幅改良の必要性や実施に向けての可能性について双方で合意に至ったところです。つきましては、平成24年度から踏切の前後の道路拡幅を含めた詳細設計に着手をし、翌25年度にはJRへ工事実施の委託をする予定としています。
御質問の3、山口宇部空港の国際定期便就航について。
第1点、国際定期便就航の必要性についてどのような認識をしているかとのお尋ねですが、山口宇部空港は県内で唯一の民間空港であり、本市にとっても臨空都市として、観光やビジネス等の経済分野のみならず、福祉・医療等あらゆる分野で活用すべき重要な施設であると認識をしています。
そのため、山口宇部空港における国際定期便の就航は、経済のグローバル化の進展や人口減少社会の到来など、本市を取り巻く環境が大きく変化している中で、本市のみならず県全体の経済活性化につながるものと考えています。
第2点、同上について、県及び同空港利用促進振興会等の意向はどうかとのお尋ねですが、国際定期便の就航については、LCCを含む航空会社が航空需要や採算性等を見きわめ、判断を行っていることから、県及び山口宇部空港利用促進振興会は、チャーター便の運航実績を積み上げることにより、マーケットとしての魅力を航空会社に示すことができるように努めており、将来の国際定期便の開設も視野に入れて、まず、チャーター便の誘致に積極的に取り組んでいきたいという意向です。
第3点、必要性を認識しているとしたならば、どのようにして実現しようとしているかとのお尋ねですが、国際定期便の就航にはチャーター便の実績を積み重ねることが大切であり、これまでも県に対してチャーター便誘致のための支援策の拡充を要望するとともに、県や関係機関等と連携をして、就航に向けた取り組みを進めているところです。
具体的な取り組みとしては、平成21年度から山口県や山口市、山口宇部空港利用促進振興会等と連携し、エアポートセールスを展開しており、本年9月には韓国ソウル市内の旅行代理店9社と航空会社2社、合計11社を訪問して、チャーター便就航の働きかけを行ってきたところです。
今後も地域経済の活性化を図るため、県や利用促進振興会等と連携をしながら、将来の国際定期便の開設も視野に入れて、積極的にチャーター便の誘致に取り組んでいきたいと考えています。
以上で、私の壇上での答弁を終わります。
◆16番(高井仁君) 再質問に移ります。
先ほどの答弁の中で、ちょっと確認しておきたいと思います。担当部長のほうでお答えください。
先ほど、市道の舗装や側溝、歩道の整備などについては、効率的で効果的な透明性の高い道路整備を進めるため、道路整備の優先順位設定基準に基き、優先順位を定め、整備を進めています。」ということでした。これの程度を、どの範囲のことを言っておるのか御説明願えますか。
◎土木建築部長(古松修二君) お答えいたします。
道路整備の優先順位設定基準に基づくものにつきましては、市民の方から、小さいものから大きなものまで何でも一応受け付けることとしておりますけれども、その内容について年次的にやるべきものなのか、それとも政策的にやるべきものなのかというのを判定いたしまして、そのものについては、要望から除外いたしまして、我々市のほうで政策的にやります。それ以外のものについて、年度的に実施できるものについて割り振りをいたしまして、結果を報告するようにしております。
◆16番(高井仁君) 要するに、この対象になっているのは極めて軽微な、例えば市道の改良、いわゆる路肩を利用してどうするとか、歩道については、歩道舗装の打ちかえとかいうような比較的軽微なものですよね。それをちょっと確認しておきたいと思います。
前後しますけれども、今御承知のとおり、市内には都市計画道路というのができました。これはぴしっと決められた、もちろん法律に定めてやるものですから、予算面でも3分の2ぐらいは道路予算に突っ込んであるという状況であります。要するに、これは町の中だけです。これは着々とされているのですが、先ほども壇上で申し上げましたとおり、いわゆるちょっと離れた郊外の、しかし、人口はどんどんふえたところ、このあたりの道路をどうするのかというのが今回の私の質問であります。
その中で、都市計画道路というのは法律で決められてぴしゃっとしておるのですが、似たような形で道路の計画はつくれないものでしょうか、ちょっとお尋ねします。
◎土木建築部長(古松修二君) 市道の整備につきまして、都市計画道路のように具体的に計画を示せないかということでございますけれども、都市計画道路は都市計画法に基づいて、まちづくりの根幹として、道路需要の予測や道路ネットワークとしての機能等に配慮いたしまして、あらかじめルート、位置、幅員などが決められた道路であり、都市計画決定することにより、地図上に将来の道路体系や道路としての必要な区域を明らかにするものでございます。
しかしながら、市道は生活密着型の道路と認識しておりますので、地元に協議することなく計画を示すことは市民の生活あるいは財政に影響を及ぼし、また、法的根拠もないことから、整備計画の公表は、一定の整備予定区間において、地元関係者と整備内容について協議を十分に行い、整った段階で初めてお示ししたいというふうに考えております。
以上であります。
◆16番(高井仁君) これから本題に入りますけれども、先ほど計画は宇部市の総合計画に基づいてやっているではないか、12年間の基本計画があるではないか、それを3つに分けた、前期が10年から13年までの3分の1、4年間にかけてあるではないかとこういうふうに言われて、これでいいではないかというような感触を受けました。そうですよね、部長。
ところが、皆さん御承知のとおり、この総合計画をよく見てください。基本計画というのは12年間、何が書いてあるか。はっきり言って、住みやすいまちづくりにしましょうという目標だけです。12年間たって具体的なのは何もありません。そして、前期のこの4年間にわたっては、私たちがよく常識で言う中期計画です。よく5年計画とほかで言いますけれど、中期計画につきましては、さっきの道路のことで何が書いてありますか。
少ししか書いてありませんから読み上げます。主要事業、道路改良事業、具体的な取り組みとして、全部は読みませんけれど、沼交差点、黒石交差点、それから老朽化した橋梁のかけかえ、生活に密着した道路の拡幅改良などの道路整備を推進します。それから、道路整備における市民要望の適正管理システムを公表し、市民の皆さんにわかりやすい対応に努めます。
これは先ほど部長に確認した内容です。このシステムというのがこれだけなのです。私に言わせれば、これが計画ですか、実行計画ですか。私どもの認識が間違っておるかもしれませんけれど、計画というのは、10年ずっと先の将来計画、将来どうしたい、どうなりたい。それから長期計画、10年以上ぐらいの長期計画を言います。そして、そこの実行計画でいう5年ぐらいの中期計画、そして短期、いわゆる年度計画、この段階を経て、すべてのものについてこれらに基づいてつくっておかないと、はっきり言っていきなり市でやっておられますし、予算がついたから、来年はこれだけの道路をつくる、整備するではなくて、少なくとも中期、いわゆる4年の計画、5年ですけど、これでいう実行計画の段階で、具体的な場所をもっと入れて、こことこことはやるところに数字を入れまして、5年間で整備するためには、どのぐらい、何億円かかる。今はこういう関連の道路予算が約11億円です。かつては40数億円あったそうですが、減って11億円になりました。道路の部分がこの中の4億円ぐらいですけれども、これを将来具体的に、5年間にどういうことをやります。
難しいかもしれませんが、小さいところはいい、一つ一つの主要幹線について、この道路は5年間のうちにこういう形にします。または、財政的な無理があるならば、10年ぐらいのうちはこういう形にしたいと思います。いや、まだ無理ならば20年、将来はこういう形にします。そういう計画があってこそ5年計画があり、最終的に年度計画がある。考え方として予算がついてこれをやりましょうといくのではないでしょうか。
ところがさっき申し上げましたけれど、この実行計画は逆に言って、先ほど私が申し上げたこと以外はやらないということです。はっきり言ってやらないということ。ところが、年度計画になりますと予算がついて、ちょこちょことあそこやります、こういう形になります。それは本当の計画であろうかと、きょう私が言いたいのはこの辺のところなのです。どこがどうの、ああのこうのではなくて、そこがないと、ちゃんとしたいい町にならないのではないかというような気がする。お金がない、お金がない、しょうがないです。
この予算につきましても、例えば市道の整備のため、5カ年で50億円かかるとしましょう、例えばの数字です。50億円かかるとしたならば、50億円確保せねばいかぬわけです。事務的経費をとった後、何か10何億円、土木費が70億円、そして道路については11億円しかありませんが、これでやってくださいではなくて、50億円かかるものなら、50億円確保せねばいかぬ。金がないと言われるでしょうけれども、現実には、前の市長さん、今の市長さんを初め、本当にちゃんとお金を返しておられます。単市返済分、毎年毎年25億円前後を返しておられます。これはすばらしいこと。これはやらねばいかぬこと。しかしそのために、言っては悪いですけれども、まちのために何をやっておられますか。まちの発展のために何をやっておられますか。お金のかかることを。そこなのです。だから、道路というのはまちの発展につながります。しかも、子や孫に残る資産であります。お金をかけてもいいと思うのです。だから、25億円返している、これは返さねばいかぬ約束で借りているのですから。ところが、今、年度計画でこの道路のために3億円ぐらい市債を発行しておると言っておられますが、例えば25億円返したら、5億円ぐらいもう少しまた逆に借金をして、そして、道路を整備する計画をつくったらどうですか。いきなり「ことしこうします」で借金ではなくて、10年計画、その下の少なくとも5年計画ではこれだけならやります。足りない分は借金せねばしようがないのです。借金をどんどんふやすようなことはしません。さっき言いましたように25億円ずつ減っておるわけですから、そういうふうにやらないと宇部のまちはよくならないのではないかということです。
先ほどの計画もそうです。よく見てごらんなさい。これはみんな仕事をする市側の計画なのです。
もう一つ問います。市民の立場に立った計画を立ててもらいたい。これはさっきから申し上げますとおり、この道路は将来どうなるのだろうかということなのです。わかりやすいために、固有名詞は言わぬけれど、ある地方に、私の家の付近に道路があります。約2キロぐらいあります。昭和51年に何とか2車線にしてもらいました。ところが当時は1車線、狭いのです。バスが通ります。この前もそのちょっと曲がっているところで、バスは端だけでは通れませんから、どうしてもセンターラインを通ります。そうすると、向こうから来た車と事故を起こしました。センターラインをまたがっているバスが悪いということで、バスのほうが罰金を払っております。そういう道路があるのです。
そして、ここには朝晩結構車が走りますし、学童の通学道路です。私どももよく歩きますけれども、車が来るたびに草むらの中によけないと、対向する場合車がとまらざるを得ない、そういう場所なのです。だから、その辺に住んでいる人が、これは将来どうなるのだといつも思っているのです。いつまでも歩道をつくらない、市の道路の担当者が、あの道路は歩道が要りますとはっきり言っているのです。その道路はどうなるのだと思いながら、少なくとも私の知っておる範囲は、私がUターンして帰ってから17年間そのままです。全く変わっておりません。
先ほど、交差点のところで、広くしようとしたけれども、反対者がいたから次に回したとか言われますけれど、交差点のところだけではなくて2キロあるのです。そのままですから、土地の人は家を建てる、どんどん道路際に家を建てているのです。そうすると、本当に将来何十年か先になるか知りませんけれど、歩道をつくらねばいかぬとき、家を立ち退きさせなければいかぬ。
そういう意味では、先ほどの都市計画道路みたいに、計画で将来もし広げるとしたならば、こちらに歩道をつくるなら、この辺までになりますというのがあれば、土地の人はばかではありませんから、ではそれを避けて家を建てようとなるのです。全く17年も何もないからそういう状態になるのです。私の今言っているところは、郊外と言いながら山の中の道路を言っているのではないのです。通勤でどんどん通られる。そういう道路をどうするのか、何年後にはどうなるのかというふうにするのが、そして、市民に教えるのが、さっき壇上でも言いましたけれど、知らせる義務があるのではないのですかということなのです。
この件ばかりやってもあれですし、余り難しいこと、今こうだと返事をもらえることもありませんから、よく検討してください。市民の側に立った計画をつくってもらいたい。仕事をするための計画はもちろんあるでしょうけれど、さっき単年度しかないと言いましたけれど、実際、各道路担当者のテーブルの中には、計画があるはずです。それをどんどんできるだけ公表して、何も5年先にこうしますと言ったから、5年先が6年先、7年になってもお金がなければしようがないです。それを前提に計画をつくっていって公表してもらう。そしてくどいようですけれど、先ほど言いましたように、市民がそんなことでどうなるのだ、この前問題になったけれど、ちゃんと我々は毎年毎年、都市計画税を払っておるぞと言われて、私どもは責められております。いやいやそう言いながら、10年後には、あなたの子供さんのときにはこうなるという計画、市が言っているから我慢してくれと言える、せめてそういう資料ぐらい欲しいというのが、きょうこの問題を提案した目的であります。考えてください。これはこれで終わりましょう。
2番目に移ります。先ほどの踏切の件でございますけれども、これは来年度の予算で絵をかいて、工事を実施するのはJRになりますので、お金をつけてあげて、JRで平成25年に工事をしていただける。したがって、平成25年度末には、少なくともあそこは車が2車線と、そして、立派な歩道はできないでしょうけれども、少し人が通れるような道路はできるというふうに思い込んでいいですね、部長。
◎土木建築部長(古松修二君) そうできますよう頑張ります。
◆16番(高井仁君) くどいようですけれど、これはその当時の陳情書です。平成8年、5つの自治会長と、それから3人の当時の市議会議員の方、そして1,075名の方の署名があります。1,075人を見ますと、各家でほとんど1名なのです。5人家族で5人書いている1,075名ではない。重なっておるところもありますけれど、ほとんどが1,000軒の家の希望だという、それが平成8年に出ている。平成8年に陳情書が出るということは、相当前から運動を始めているのです。そのころを私は知りませんけれども、恐らくもう20数年こういう運動をやって、やっとこの平成25年にできるというと、本当に土地の人は大喜びだと思います。難しいですけれど、JR相手に一生懸命交渉された担当の方に本当にお礼を申し上げたいと思います。よろしくお願いします。
3つ目に移ります。山口宇部空港の国際定期便の件であります。若干質問したいと思います。
安心しましたのは、先ほどの市長の答弁で、国際定期便は必要だ、そのために努力しているということを確認しましたので、日ごろいろいろな面で、そういう形で施策として出てくると思います。それを前提に質問いたします。
まず1つ、定期便ではなくて、とりあえずチャーター便の誘致に積極的に取り組みというふうにありましたけれども、チャーター便にもいろいろあるのです。
例えば、いつも飛んでおります、旅行会社が何百人か集めて飛行機が飛ぶ、向こうは向こうでまた旅行会社が集めて飛ぶチャーター便とか、または定期的に何カ月だけ飛ばすチャーター便とか、いわゆるプログラムチャーター便ですか、いろいろなものがあった。宇部で飛んでおるのは実績的にどういう形ですか。数と一緒にひとつよろしくお願いします。
◎産業経済部長(末次宣正君) 高井議員の御質問にお答えいたします。
山口宇部空港で運行されるチャーター便でございますけれども、まず実績の方から申し上げますと、平成21年度が、場所で言いますと韓国、中国、台湾等約16回、平成22年度が韓国、中国、台湾、スイス等で9回、今年度は多少震災の影響もございましたが、韓国、台湾、ハワイ等、予定しているものも含めて5回となっております。今のチャーター便でございますが、これは、やはり国に多少傾向が出てはおりますけれども、レジャー的な単発のチャーターの積み上げということが言えると思います。
以上でございます。
◆16番(高井仁君) もう少し聞きます。
大体国際定期便を飛ばしているよその地方空港では、どのぐらいチャーター便を飛ばせば航空会社が理解してくれて、これがものになるかどうかと認識されるか。よその例を含めてちょっと教えてください。
◎産業経済部長(末次宣正君) お答えいたします。
チャーター便がどれだけの実績で定期便に結びつくかという御質問でございます。県に一応そういう例を確認しましたところ、具体的な例としましては、九州の宮崎空港では、台湾との間で年間50回ほどのチャーター便の実績を重ねることで、国際定期便の就航につながったとお聞きしております。
以上でございます。
◆16番(高井仁君) 今、地方空港で国際定期便を飛ばしておる空港はどのぐらいありますか。
◎産業経済部長(末次宣正君) お答えいたします。
全国的にはちょっと今資料を持ち合わせておりませんが、近県で申し上げますと、広島空港がソウル、大連、上海、台北、天津、北京、成都、グアムの8都市でございます。岡山空港がソウル、上海、グアム、北京、大連の5都市でございます。高松、松山空港がそれぞれソウル、上海の2都市でございます。北九州、そして大分空港がソウルというふうに就航しております。
以上でございます。
◆16番(高井仁君) ある人に聞いた、調べた資料によりますけれども、中国、四国、九州に、隠岐とかいう特別な空港はのけて15ぐらいあるのですが、ある程度ちゃんとした空港で飛ばしてないのは宇部と佐賀だけです。西日本で13ほど飛んでいるのです。それだけ飛ばしておるということなのですが、この辺をひとつ十分御認識いただきたいと思います。
それから、先ほど申し上げましたように、チャーター便にしても、将来の定期便につながるチャーター便として、誘致の目標といいますか、どういうところに照準を合わせて、どこへ飛ばそうというような便を考えておられますか。
◎産業経済部長(末次宣正君) 先ほど市長が壇上で御答弁申し上げましたように、エアポートセールスということでは、この3カ年では韓国に力を入れております。空港を限定しておるわけでございませんが、一応ソウル近辺の航空会社、旅行代理店というところで精力的にエアポートセールスしている状況でございます。
以上です。
◆16番(高井仁君) 壇上でも申し上げましたけれども、何を目標に、どういう目的を主にして定期便を飛ばすかということを考えたら、これは行く空港をある程度限定して、そして航空会社もある程度いいところに限定してやらないと、あっちにもこっちにもお願いに行って、毎年、去年も9月に行きましたから、ことしの分はおしまい、終わりますではなくて、そう限定しないと。先ほどは仁川のことを申し上げました。仁川なんてどの空港からも全部行っているのです。さっき日本の13カ所を言いましたけれど、行ってないところはない、全部仁川に飛ばしてます。
なぜ仁川かというと、御承知のとおり、あそこは例えば今滑走路が3つあります。4つ目を今造っております。5つ目をつくる余地もあるという形。だから、あそこへ行けばどこへでも飛んでいける。あそこはちょっとヨーロッパ、アメリカは少ないのですけれども、少なくともアジアはどこでも飛んでいけるというふうなところなのです。だから、日本の各地方空港から全部仁川に飛んでいます。プラスほかにも飛ぶ。その辺に照準を合わせてされたほうが効果があるのではなかろうか。
しかも、費用につきましても調べた資料があるのですけれども、例えば1人当たり1キロ飛ばすのに幾ら金がかかるかという計算があるのです。全日空だったら14円、ところが、エアアジアなんて3円ぐらい、4分の1なのです。だから、そういうところに照準を合わせてやったほうが効率的ではなかろうかと思ってます。
仁川、仁川と言いましたけれども、福岡から仁川にどのぐらい飛んでいるかおわかりでしょうけれど、先に言いましょう。福岡から仁川に1日6便飛んでおるのです。六七、四十二、週に42便飛ぶわけです。だから、せめてその1割ぐらいは、山口県の人もそこへ行って、福岡から飛んでおると思いますので、週に3便ぐらい飛ばしたらこちらに来ます。福岡まで行くより近いのですから、こちらから一直線で仁川に飛ぶということであります。
それと気になるのですが、県の管理ですから、県が主体ですのでと先ほども言われましたけれども、やはり宇部にあるのですから、差し出がましいことを言うようですけれども、むしろ市が宇部のために一生懸命頑張ってもらわないといかぬというふうに思っています。
時間も余りありませんが、ひとつ私の考えを述べさせていただいて終わりにしましょう。
今、地域主権とか地方の時代とか、いろいろ言われています。地域主権、地方の時代というのは、地域間競争に勝って生き残ることを意味します。
国が何をしてくれるとか、県がどうか、そんな時代は終わるのではないでしょうか。宇部市の未来は宇部市民自身が責任をもって構築していかなければならない時代、
それが地方の時代、地域主権の時代だと私は思っています。
宇部市の未来を創造する上で見逃してはならないことがあります。その一つが国際化です。。宇部市は、高速道路からも新幹線からも外れております。しかしながら、グローバル化した現代の社会の中では、まちづくり戦略において、このことはさしたる障害にはなりません。
宇部には県下で唯一、民間の飛行場があるじゃあありませんか。
山口宇部空港のある宇部市は、世界への玄関を持っているのです。
山口宇部空港のある宇部市は、世界への窓口、玄関を持っているのです。山口宇部空港は山口県の管理するもので、宇部市の思うようにはいかないのではないという意見もありますが、誰がなんと言おうが、山口宇部空港は宇部市にあり、宇部市にあることが重要であり、これをうまく使わない手はありません。
この空港を国際化することは、そのまま宇部市を国際化することにつながり、宇部市を国際化すれば、ヒトもモノも情報も集まってきます。
アジアの各地と連携しようとする企業も集まってくるかもしれません。
人、物、情報、企業が集まれば、宇部はもっともっと元気になります。発展します。
元気になれば、住んでいても当然楽しくなります。
国際定期便の就航は、国際化の第一歩です。現状は、他に比べて、少し遅れをとっております。
でも、まだ間に合います。
皆さん!! 頑張ろうではありませんか。
以上で、私の質問を終わります。 (以上)
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