我が家にペットらしきものがやってきたのは今からかれこれ３０年前のある日まだ付き合ってた

今のカミさんが連れて来たリスが始まりでした。そのリスは自作のＦＭチューナーの中を棲み家

としており、時たま感電してふたをあけてみると中でひっくり返って死んだふりしてた。頭を突っ

つくとビックリして逃げ惑ってたっけ。尻尾を引っ張ったらスッポリと毛が抜けてしまった。まもな

く結婚、それもつかの間仕事の関係で千葉県市原市に転勤と相成った訳だが、カミさんの動物

好きには困ったもので赴任での夜行列車にリス同伴で乗り込むはめに。リスの次はハムスタ、

そしてまた小鳥とよくもまあいろいろととっかえひっかえしたもんだ。ある日小猫が我が家にや

って来た、何でもペット屋さんで猫舎を覗いていたらとても愛想の良い小猫がいたのでつい欲し

くなって買ってきたそうだ。これが猫との永い付き合いになろうとは思っても見なかった。

今は亡き娘達

    初代ベルベット   

私は生まれて間もなくペット屋さんに売られ、それからすぐに養子に貰われて来ました。これでも

血統書付きでお父さん、お母さんは数々のチャンピオンに輝いております。来たときはまだ３ケ月

めでしたがとても愛敬が良いのでご旦那様に大変可愛がられました。旦那様の車の音はすぐ解る

ので急いで玄関までお出迎えしますそうしたら背中にオンブしてくれます、それにお膝に座るのも

大好きです。時たま怒られるけれどその時はくちごたえします。冬の寒い夜は旦那様の肩を引っ

掻いて入れてもらうのですが股くらで暫くすると暑くなって足元から出るんだけどまた寒くなって肩

を引っ掻きます。それでも旦那様は辛抱強く入れてくれます。養子にきて１０年目にして体の調子

が変になってきたのでお医者さんに診てもらったら癌だといわれました。大分がんばったんだけど

やはり病気にはかてませんでした。本当に可愛がってくれたご主人様、家族の皆様ありがとうござ

いました。ベルベットは火葬場にてお骨にし転勤時も郷里に連れ帰り我が家の庭先で眠ってます。

        初代ベラ        

前のご主人が転勤で遠くに行くと云うので私は近所のペット屋さんへ預けられました。誰か貰い手

いないかなあーと毎日お客さんを眺めておりました。そうしたら動物好きのおばさんが私を覗いて

みて可哀相だから私が貰ってあげるとペット屋さんに話してました。そのままおばさんについて行

ったらもう先客がいてそれが初代ベルベットでした。私、猫相もあまり良くなくて旦那様にご挨拶し

たらすぐにブスだと言われました。だってペルシャってブスほど美形だと世間ではいわれてるのに

失礼しちゃう！。前の家に居た時は子供達におもちゃにされてたのでまたここでもいたぶられるの

かなと思ってたらそんなことなくとても親切で安心しました。三つ子の魂百までも、とは良く云ったも

ので幼い頃受けた傷は中々癒されませんでした。そんな私も年頃になり近所に良いお婿さんが居

ると云うのでお見合いをしました。そうしたら相手の方に気に要られたのかプロポーズされてしまい

、私もまんざらではなかったのでウンと云いました。おかげさまで５匹の子宝に恵まれたのはいい

けれど男の子は女系家族には必要無いので養子に出すことにしました。結局残ったのはシルビア

とオリビエでした。旦那様の転勤のお供で旦那様の郷里まで付いてきました。生まれた時は苦労

したけれ女系大家族のなかで素敵な毎日を送ることができその後はとても幸せな一生でした。

  初代シルビア＆初代オリビエ 

    ２代目ベルベット  

初代ベルベットが亡くなった時旦那様はその娘を抱き上げて大粒の涙を流したそうです。一番可

愛がってた娘が居なくなり心の拠り所を求めていた旦那様はある日、奥様と買い物に出かけた市

原市八幡宿にある忠実屋のペットショプで私を見つけたのでした。私器量はマアマアでしたが少し

欠陥があったのでした。尻尾の付け根がチョット曲がってたのだけど旦那様はすぐに私を買ってく

れました。幼くしてママと離されたせいか乳離れしてなくて奥様の買い物を待ってる間、車の中で旦

那様の胸をチュウチュウ吸ってました。お家に行ったらベラ叔母ちゃま、シルビアとオリビエお姉様

がいました。ベラ叔母ちゃまは初代ベルベットととても中が良かったようで私もすぐに受け入れて貰

えました。ベラ叔母ちゃまは実の娘よりも私をよく可愛がってくれました。そんなある日またまた新入

りがやってきたのです。それは坊ちゃまがバイト先の道端のダンボールの中で雨に濡れている一匹

の小猫を見つけて可哀相だからと連れて帰ってきましたそれがチビクロでした。私は旦那様が大好

きで良くお布団の中に入れて貰うのですが、蓄膿症と云う持病があって布団の中に鼻くそを撒き散

らすので嫌われてました。旦那様に挨拶に行って顔を近づけると決まって向きを代えさせられお尻

とご対面格好にさせられます。だって無意識のうちにクションって鼻くそ飛びでるんですもの。

現役の娘達

チビクロ（忍者ハットリ君）

私は前にも話しが出てましたがお坊ちゃまのバイト先の道路の端で雨に濡れていたのを拾って

貰いました。まだ小さかったのでベラ叔母ちゃまが我が子のように可愛がってくれました。蛍光燈

の紐を引っ張って遊ぶのが好きで夜中に電灯を点けたり消したりして遊んでいると近所の奥さん

方があそこの家は夜中に何をしているのかと不思議がってたそうです。それから毎朝キスをして

旦那様を起こします。旦那様もキスが好きなようで唇を近づけてきますが、たまに噛み付いて旦

那様の唇から血が吹き出ますゴメンナサイ、これ愛情のシルシです。私の写真上に載っています

がニックネームは忍者ハットリ君と名づけられました、ホッカブリすると忍者にそっくりだそうです。

でも私は一向に気にしておりません。私だけでなく皆それぞれ変なニックネーム付けられてるので

まっいいかなんて思ってます。千葉からこちらに来たのはもう私だけになってしまいました。ベルベ

ット、ベラ、シルビア、オリビエみんな一緒にこちらに来たのに！。でもまた沢山のお友達ができて

今ではとても楽しく毎日を過ごしております。もうお婆ちゃんになったけど同じ野良だったエリが娘

のように可愛くてもうすこし長生きしなくちゃいけないなと思ってる今日この頃です。

２代目オリビエ（ＥＴ）    

いつの間にか私は家族の一員になってました。暫くして旦那様が私を見てこれはどうしたのか

と奥様に問うてました。奥様は近所の方が貰って欲しいと云うので仕方なく貰ってきたと云って

ました。しかし実はペットショップで買われてきたのでした。暫くの間そのつもりでいたのですが

とうとうバレテしまいました。やはり奥様は娘達が亡くなって寂しくてまた私を手に入れたのでし

ょう、それを旦那様に云えなかったのです。でも旦那様は寛大でしたせっかく我が家にきたのだ

からと家族の一員として暮らすことを許してくれました。私正面から見るとＥＴにソックリだと旦那

様から云われてとうとうＥＴというニックネームを貰いました。顔はＥＴだけど気性はいたって優し

くてとても甘えん坊です。家族の少ない内はとても懐いてたのですがどうも家族が増えてくると

なんだかウットウシクなって嫌になってきました。そんなわけでいまでは悠々自適な毎日を過ご

しております。チョト陰が薄いのですがたまには存在価値を示しておりますので宜しくです。

２代目ベラ（やはりブス）

うちの奥様は娘達が病気になるとペット病院に連れていきます。或日奥様がペットクリニックに

行ったときそこの獣医さんが近所の患者さんちで小猫が生まれて誰か貰ってくれる人を探してる

けど誰かいませんかね？、と云われてすぐに跳びつくのが奥様の悪い癖ではい私が頂きますと

云ったそうです。結局菓子折り一つで姉妹のシルビアと一緒に貰われることになりました。最初に

養子先に行って旦那様とご対面しましたら、即座にこれは初代ベラにソックリでちょっとブスだから

早速２代目ブスとニックネームを頂きました。私が来たときには２代目ベルベットがいたのですが何

とはなしにベルベットが気にいってそれからは毎日ベルベットの世話に明け暮れてました。それが

悪かったのかとうとう彼女の持病である蓄膿症を貰ってしまいました。顔がそんなによくもないのに

鼻糞クシュンでは見られたものではありませんネ。この写真はそんなひとこまです。

２代目シルビア（ピラニア）

２代目ベラと一緒に貰われてきました。目立つ存在ではないのであまり注目してもらえません。

顔に似合わず食い意地が張ってるのか他の分までガッツイテ食べます。こんな性格が初代シルビ

アに似ているのか旦那様にやはりピラニアと云うニックネームを貰いました。夜には奥様の顔の上

で寝るのが好きですが、奥様は息苦しくてなかなか寝れないそうです。２代目ベラよりは気立ても優

しくておっとりしてますがこれからも頑張っていきますのでよろしく。

ルル（寄り目）

アパートやマンションでペットを飼うのは日本全国どこも大変なようです。特に犬なんかは鳴き声

が大きくて近所迷惑でしょう。その点猫はそれ程でもないのですが同じ建物に住んでる人の中に

は神経質な方もおるようで困ったものです。ご他聞に漏れず私はマンションに住んでおったので

すがやはり住人からクレームがついてしまい、困ったご主人様はこの娘を貰って欲しいと云って

来ました。奥様が猫好きだということを誰が云ってるのか知らないが決まって我が家に連れてき

ます。頼まれると断りきれないのなが奥様の性分でまたもや家族が増えてしまいました。この娘

はとても精悍な顔立ちをしていてとても凛々しく見えました。ところが人間１０人十色といいますが

猫も１０匹十色あるもんで、どういうわけかところ構わず噛み付いてきます。本人は愛情のつもり

かもしれないがこちとらはあちこち噛まれたのではたまったものではありません、そこでニックネ

ームを噛み噛みと名付けました。その他に目がチョット真ん中に寄ってるので寄り目と呼ばれて

ます（こちらの方言でヒンガラとも云います）。ニックネーム二つ貰ったのは私だけかな。それと私

は抱っこされるのがとても好きでです。猫でも抱っこされるの上手いのと下手なのいますよネ。

エリ（エイリアン）

私達夫婦がこちらに引っ越してからというものは、どういう訳か軒下に野良猫が住み着くように

なりました。やはり猫達はどこに行けば一番安全かと言うことが本能的に解っているようです。

我が家に住着いた野良猫が小猫を生みました。親猫は真っ黒の日本猫、子供たちは黒いのが

３匹なぜか１匹だけはシャムの形態をしてました。暫くして小猫達はそれぞれ貰われていきまし

たがどういう訳か１匹だけが貰い手がないのです。それもお母さんに尻尾を噛みきられて半分し

かありません。どうもお父さんは以前見近所で見かけたシャムの野良のようです。このままほっ

とく訳にもいかないので奥様は家で飼うことにしたようです。幸いメスだったのでこの娘にとって

は幸運でした。やっとのことで家の中に入れて貰えましたがそのときにはもう大勢の先輩達がい

たのです。シャムにしてはチョット見かけが違うし縞模様もまだらだしあまりみられたもんではな

かったので旦那さまからこれはエイリアンのようだと言われてとうとうエイリアンとニックネームを

もらいました。私が幸せだったのはチビクロお姉さんにとても可愛がられたことです。私か行くと

ころどこまでもついてきます。チョット別のお部屋に散歩に行くとチビクロは気が違ったように探

し回ります。生まれが野良という共通性があるのかどうか知らないがとても可愛がってくれます。

ララ（母子家庭）

近所に住んでいる寺尾のお婆ちゃんがひょっこりやって来ました。なんだか沈んだ様子なので、

どうしたのお婆ちゃんと聞いたら実は今猫が４匹いるんですが一人住まいだしもう歳なので面倒

をみるのが大変なんです、もし良かったら貰ってもらえないでしょうか？。そこで事情を聞いたと

ころ、なんでも孫が猫が大好きで買ってきたのだけどそのうち嫁に行くことになりそこへは猫を連

れて行けないそうなんで私が面倒をみているんです。それを聞いたカミサンは取り敢えず見てか

らどうするかきめましょうというのでさっそく見に行きました。大きなお庭のある立派な屋敷です。

裏の家に続いた小屋にその猫たちがおりました。親猫の周りに子猫が３匹、生まれてまだ１ヶ月

位でしょうかチョロチョロと走り廻っておりました。とても可愛いのでカミサンは子猫だけなら貰って

もいいよと連れて帰ることにしました。自転車の網籠にスッポリ入るくらいのちっちゃい子猫たち。

翌日の朝また寺尾のお婆ちゃんがやって来ました。腕にはあの親猫を抱えてます、「すみません

ねーついでにこの親猫も貰ってくれませんか？」。エーツ親猫もですかー、カミサンはびっくりして

しまいました。まっイイカついでだから貰いましょう、というわけで我が家はとうとう１０匹の大家族

になってしまいました。またまた翌日お婆ちゃんやってきました。かんべんしてよもうこれ以上飼え

ないけどな。そうしたら実は猫が欲しいと言う人がいるので１匹返してくださいな。というので結局

親猫と子猫２匹を預かることにして総勢９匹の大家族とあいなったのでした。