ベッコウトンボ

ベッコウトンボについて

 ベッコウトンボは、生息している地域が局所的であり、絶滅のおそれがあることから、1994年に「種の保存法」で「国内希少野生動植物種」に指定され保護されている。調査研究のための捕獲等には環境庁の許可証が必要であり、許可証なしで捕獲等を行った場合には法律で厳しく罰せられる。
 山口県では、ベッコウトンボが山口市鋳銭司のため池近くで確認されたという記録(1969年)が「山口県の昆虫」(山口県立山口博物館発行)に残っている。最近では宇部市や阿知須町で成虫の発見が報道された。今回の画像資料は、山口市鋳銭司で記録したものの一部である。

 

ベッコウトンボの羽化は午前中が中心のようである。
この画像は10時頃撮影。
羽化殻からちょうど出てきたところである。羽にはベッコウトンボの特徴である斑紋がうっすらとみてとられる。
4月下旬撮影
 
ベッコウトンボの羽化直後は、羽の斑紋も十分に発色しておらず、羽全体が濡れているように見える。
4月下旬撮影
 
成熟した雄は体全体が黒色になる。
5月下旬撮影
 
成熟した雌は体全体が濃茶色になる。
 5月下旬撮影
 
5月下旬を中心に、交尾産卵行動が見られる。卵は池の開放面に産み落とされる。
 
クモに補食されるベッコウトンボ
 
ギンヤンマに捕食されるベッコウトンボ