有職雛


公家の装束を忠実に模した雛人形を有職雛とよぶ。この毛利家の有職雛は、19世紀中頃、12代藩主毛利斉広(なりとう)の娘都美姫(とみひめ)のためにつくられたものという。30体以上の人形がほぼ当時の姿で残り、なかでも立ち姿で賀詞を奏する奏者(そうじゃ)は珍しいとされる。